50周年でさらにパワーアップ!「ルパン三世 PART6」は“次元大介”と、豪華作家陣の参戦に注目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
50周年でさらにパワーアップ!「ルパン三世 PART6」は“次元大介”と、豪華作家陣の参戦に注目

コラム

50周年でさらにパワーアップ!「ルパン三世 PART6」は“次元大介”と、豪華作家陣の参戦に注目

1971年にテレビアニメの放送がスタートして以来、全276話のテレビエピソードやテレビスペシャル、劇場版やOVAなど様々なかたちで展開し、世代を超えて愛されてきたモンキー・パンチ原作の「ルパン三世」。その50周年を記念して2021年10月より放送が始まった「ルパン三世 PART6」の1クール目(第1話から第12話)を収録したBlu-ray&DVD-BOX Iが2月23日(水・祝)に発売される。

放送開始前から声優キャストの交代や豪華な脚本家陣の参加が発表されたことで、これまで「ルパン三世」シリーズを追いつづけてきたファンはもちろんのこと、それ以外の幅広い層からも大きな注目を集めることになった「PART6」。本稿では見どころ満載の本作から、特に筆者が注目してほしいポイントをBlu-ray&DVD-BOX Iに収められた特典やボーナス・コンテンツとあわせて紹介していきたい。

「劇場版 名探偵コナン」シリーズを手掛けてきた大倉崇裕がシリーズ構成を務めた1クール目のキーワードは“ミステリー”。物語の舞台となるのはロンドンだ。ルパンのターゲットとなるのは英国政府を影で操る謎の組織・レイブンが隠したお宝と、その手掛かりとなる一枚の絵。そこに立ちはだかるのはスコットランド・ヤードやMI6、ルパンの動きを察知して現れた銭形警部。そして、10年前のある事件をきっかけに一線を退いていた諮問探偵のシャーロック・ホームズだった。

“初代”から“二代目”へ…継承される次元大介のバトン


小林清志の花道を飾った「EPISODE 0 ー時代ー」
小林清志の花道を飾った「EPISODE 0 ー時代ー」原作:モンキー・パンチ [c]TMS・NTV

劇場版第5作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』(95)からルパン三世役を栗田貫一が担当し、2011年のテレビスペシャル第22作「ルパン三世 血の刻印 〜永遠のmermaid〜」からは石川五ェ門役を浪川大輔、峰不二子役を沢城みゆき、銭形警部役を山寺宏一が担当するなど、メインキャラクターの声優を変更しながら、新たな魅力を更新してきた「ルパン三世」シリーズ。そうしたなかで唯一初代から変わらずに次元大介に命を吹き込みつづけてきた小林清志が、新シリーズを前に50年の節目をもって勇退を発表。そのバトンが大塚明夫へと引き継がれることとなった。

50周年の節目で次元大介役から勇退!小林清志が大塚明夫に託したメッセージ
50周年の節目で次元大介役から勇退!小林清志が大塚明夫に託したメッセージ

交代にあたって小林は「ルパンは俺にとって一生ものの仕事であった。命をかけてきた」と語り、そしてこれまで応援してくれたファンへの感謝を込めながら「ルパン。俺はそろそろずらかるぜ。あばよ。」と次元らしいコメントを寄せている。こうして文字で読むだけでも、頭のなかに小林が吹き込んだ次元の声が再生されたのではないだろうか。長年続くアニメ作品にとって声優の交代は珍しいことではないが、やはりどこか寂しい気持ちを抱かずにはいられないのがファンの本音だろう。しかし、いざシリーズが始まると、それは杞憂に過ぎなかった。

監獄の中で人生について考えをめぐらした次元は、泥棒稼業から足を洗う決意を固める
監獄の中で人生について考えをめぐらした次元は、泥棒稼業から足を洗う決意を固める原作:モンキー・パンチ [c]TMS・NTV

この「PART6」ではシリーズ放送の初回を「EPISODE 0 -時代-」と題して次元をフィーチャーしたエピソードから幕を開ける。この回の次元役を担当するのは言わずもがな小林で、その花道を有終の美で飾っている。時代の変化を目の当たりにし人生に想いを巡らす次元は泥棒稼業から足を洗い、ルパンたちの元を離れる決心をする。シリーズのメインプロットから独立した映画のようなストーリーは、50年間にわたってシリーズを支えてきた小林への敬意と愛情によるものにほかならない。ラストでルパンが遠くを見つめながらつぶやく一言はまさにファン感涙のもので、思わず心が震えてしまった。

ルパンたちとも別れることにした、次元の最後の大仕事とは…
ルパンたちとも別れることにした、次元の最後の大仕事とは…原作:モンキー・パンチ [c]TMS・NTV

この「EPISODE 0 -時代-」は今回発売されるBlu-ray&DVD-BOX Iに映像特典として収録されているので、是非とも本編ディスクを再生する前に、まずは初代・次元大介の最後の勇姿をとくと目に焼き付けてほしい。

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