佐藤健、ファンの愛を「原動力に変えて精進」毎日映画コンクール表彰式で宣言!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
佐藤健、ファンの愛を「原動力に変えて精進」毎日映画コンクール表彰式で宣言!

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佐藤健、ファンの愛を「原動力に変えて精進」毎日映画コンクール表彰式で宣言!

第76回毎日映画コンクールの表彰式が2月15日にめぐろパーシモンホールで開催され、男優主演賞を受賞した佐藤健、女優主演賞の尾野真千子、男優助演賞の仲野太賀、女優助演賞の清原果耶ら各賞の受賞者が出席。『るろうに剣心 最終章 The Final』(21)が映画ファンによって選ばれるTSUTAYA映画ファン賞・日本映画部門を受賞しており、大友啓史監督と握手を交わした佐藤が、「皆さんの愛を感じました。その気持ち、しっかり受け取りましたので、それを原動力に変えて今後も精進していきたいと思います」と誓った。

第76回毎日映画コンクールの表彰式に豪華俳優陣が登場
第76回毎日映画コンクールの表彰式に豪華俳優陣が登場

中山七里の小説を瀬々敬久監督が映画化した社会派ミステリー『護られなかった者たちへ』(公開中)で、男優主演賞を受賞した佐藤。連続殺人事件の容疑者として追われる主人公、利根役を演じた。トロフィーを受け取った佐藤は、「間違いなく自分がいまここに立つことができているのは、瀬々監督をはじめ、スタッフや共演者の皆さまのおかげ。支えてくださったすべての皆さまに感謝の気持ちを伝えたいです」と感無量の面持ち。

トロフィーを手にした佐藤健
トロフィーを手にした佐藤健

全編、宮城で撮影された本作だが、「その空気に身を委ねて撮影をした」という佐藤。撮影はコロナ禍とあって「ほかの映画と比べて、共演者や監督、スタッフの皆さんとコミュニケーションをとる時間があまりなかった」そうで、「阿部(寛)さんともほぼほぼ挨拶くらいしか話す機会がなくて。お互いの役柄がそういった関係というのもきっとあるんでしょうけれど、もっと話したかったなという想いでいました」とにっこり。「別の機会で、今回の現場の皆さんとはご一緒したいと思っています」と願っていた。


【写真を見る】握手を交わした佐藤健&大友啓史監督
【写真を見る】握手を交わした佐藤健&大友啓史監督

また1作目から佐藤が主人公の剣心を当たり役として演じ続けてきたシリーズの最終章『るろうに剣心 最終章 The Final』は、全国の映画ファンによるインターネット投票でもっとも票を集めた作品に贈られる映画賞、TSUTAYA映画ファン賞・日本映画部門を獲得。佐藤は「我々が頑張ったあの日々が報われましたね」と大友監督と健闘を称え合った。大友監督は「『龍馬伝』からお付き合いをさせていただいて。日本を代表する、どこに出しても恥ずかしくない俳優になった。今後も佐藤健をよろしくお願いします」とプッシュすると、佐藤も思わず笑顔。佐藤は、シリーズのアクションチームについて「間違いなく、世界で一番優秀なアクションチームなんじゃないかと思っています」と熱を込め、「みんなとアイデアを出し合いながら一緒に作っていく過程がおもしろかったです」と充実の想いを語っていた。

女優主演賞に輝いた尾野真千子
女優主演賞に輝いた尾野真千子

石井裕也監督による『茜色に焼かれる』(21)で、傷つきながらも、自身の信念のなかでたくましく生きる母親を演じて女優主演賞に輝いた尾野真千子は、「女優というお仕事をやっていて、よく孤独に感じることがありました」と口火を切り、「でもこの作品に出会えて『一人じゃないんだな。私はここで一人で頑張っているんじゃない、みんなでやっているんだ』とすごく思えた作品でした。いますごく、みんなと飲みたいです。こんなうれしいことはありません」と大きな笑顔を見せていた。

『茜色に焼かれる』からは、和田庵がスポニチグランプリ新人賞(男性)、片山友希がスポニチグランプリ新人賞(女性)を受賞しており、3人そろってステージに並ぶひと幕もあった。尾野は「すごい!うれしい」と声を弾ませ、「すばらしい」としみじみ。“茜色”のミニドレスで登場した片山は、「賞をいただけて少しだけ自信がついたので、調子に乗らず、コツコツ地道にこれからも続けていきたい。願い事は口に出したほうがいいかなと。フランスに憧れているので、カンヌのレッドカーペットを歩きたいです」と宣言。和田は「新人賞というのは一生に一度しかないもの。これからもっともっと、役者として精進しますのでよろしくお願いします」と力強く語った。石井監督からはメッセージが到着し、司会から「(新人賞の)2人が評価されたのは、ほとんど尾野さんのおかげだと思っています。圧倒的な熱量と覚悟が若い2人にも伝わった」という感謝の言葉が読みあげられると、尾野は照れ笑いを見せていた。

受賞結果は以下の通り。

【第76回毎日映画コンクール授賞者】

日本映画大賞:『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)
日本映画優秀賞:『すばらしき世界』(西川美和監督)
外国映画ベストワン賞:『ノマドランド』(クロエ・ジャオ監督)
男優主演賞:佐藤健『護られなかった者たちへ』
女優主演賞:尾野真千子『茜色に焼かれる』
男優助演賞:仲野太賀『すばらしき世界』
女優助演賞:清原果耶『護られなかった者たちへ』
スポニチグランプリ新人賞(男性):和田庵『茜色に焼かれる』
スポニチグランプリ新人賞(女性):片山友希『茜色に焼かれる』

監督賞:濱口竜介『ドライブ・マイ・カー」
脚本賞:吉田恵輔『空白』
撮影賞:笠松則通『すばらしき世界』
美術賞:原田哲男『燃えよ剣』
音楽賞:林正樹『すばらしき世界』
録音賞:浦田和治『孤狼の血 LEVEL2』
アニメーション映画賞:『岬のマヨイガ』(川面真也監督)
大藤信郎賞:『プックラポッタと森の時間』(八代健志監督)

ドキュメンタリー映画賞:『水俣曼荼羅』(原一男監督)
TSUTAYA映画ファン賞・日本映画部門:『るろうに剣心 最終章 The Final』(大友啓史監督)
TSUTAYA映画ファン賞・外国映画部門:『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
田中絹代賞:宮本信子
特別賞:岩波ホール(エキプ・ド・シネマの活動)(岩波ホール 岩波律子)

取材・文/成田おり枝

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