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毎日3時間の特殊メイク!コリン・ファレルが明かす、『ザ・バットマン-』“大変身”の裏側

インタビュー

毎日3時間の特殊メイク!コリン・ファレルが明かす、『ザ・バットマン-』“大変身”の裏側

『TENET テネット』(20)のロバート・パティンソンが若き日のブルース・ウェインを演じる“DCユニバースに属さない”バットマンの単独映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(3月11日公開)。本作で知能犯リドラーと共にバットマンの前に立ちはだかるヴィラン「ペンギン」を演じるコリン・ファレルが、特殊メイクを駆使した“大変身”の裏側を語った。

優しくもミステリアスな青年ブルースは、殺された両親の復讐を誓い、夜な夜な黒いマスクで素顔を隠し、犯罪者を見つけては力でねじ伏せる“バットマン”になろうとしていた。そんなある日、権力者を標的とした連続殺人事件が発生。その犯人を名乗る史上最狂の知能犯リドラーは、犯行現場に必ず“なぞなぞ”を残し、警察やブルースを挑発。やがて政府の陰謀と、ブルースにまつわる過去や父親の罪が暴かれ、ブルースは追い詰められていくことに。

【写真を見る】本当にコリン・ファレル?特殊メイクで別人にしか見えない衝撃の大変身
【写真を見る】本当にコリン・ファレル?特殊メイクで別人にしか見えない衝撃の大変身[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

ファレルが演じるペンギンことオズワルド・コブルポットは、ゴッサム・シティのナイトクラブ「アイスバーグ・ラウンジ」の経営者で、ゴッサム・シティ最大の悪党カーマイン・ファルコーネのもとで働いているという役どころだ。

アイルランドの映画界からハリウッドに渡り、スティーヴン・スピルバーグ監督の『マイノリティ・リポート』(02)で、トム・クルーズと対峙する調査官を熱演して一躍注目を集めたファレル。近年では『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(19)に出演するなど、作品によってまったく違う表情をみせるカメレオン俳優として、その高い演技力が評価されている。

「僕は役者を生業にしているけれど、いまだに心は“やんちゃ坊主”なんです。時々童心に返ってエンタテインメント作品で息抜きをしたくなります」と語るファレルは、本作の出演オファーをもらって即答で承諾したという。「この年齢になっても少年時代に好きだったものには心惹かれますね。例えばアダム・ウエスト主演の『バットマン』シリーズとかね」と、やはり彼らも世界中の多くの少年たちと同じように、バットマンに魅了された1人だったようだ。

バットマンの前に立ちはだかるペンギンことオズワルド・コブルポット
バットマンの前に立ちはだかるペンギンことオズワルド・コブルポット[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

そしてもうひとつ、マット・リーヴス監督がメガホンをとるということも重要な決め手になったという。「今回の依頼は光栄でした。脚本を読んだらそれぞれのキャラクターに生い立ちや秘められた真意、心の奥底にある感情や心理がしっかりと植え付けられていると感じました。マットはこの世界の危機感を見事に創出したのだと思います。本作のゴッサム・シティは無法地帯のような、精神的に堕落した場所。政治腐敗や環境汚染が物語の重要な要素になるのです」と、本作の世界観に込められた奥行きを語る。

さらにファレルはペンギン役に臨むにあたり、大変身の舞台裏を明かしていく。毎日3時間かけて鼻や上唇、顎、眉毛、耳たぶなどのあらゆるパーツを接着していき、ペンギンに成り代わったファレル。「これまで20年間映画づくりに携わってきたなかで、最高にうれしくてワクワクした経験でした。初めてペンギンになった自分の顔を見た時、本当にたまげました。感動と興奮がおさまらず、とても刺激を受けて想像力が一段と膨らんだのです」と、ビジュアル面のおかげでペンギンという役により深く入り込むことが可能になったと明かす。

ゴッサム・シティで暗躍するオズワルドのねらいとは
ゴッサム・シティで暗躍するオズワルドのねらいとは写真:SPLASH/アフロ


そして「本作ではペンギンと呼ばれているけれど、オズワルドはまだペンギンになったわけじゃないし、なろうともしていない。彼なりの恐れや夢があり、大きな野望を秘めたキャラクターで、不遇な生い立ちをもつ危険人物です。ペンギンという分身が彼の本望なのか、そしてあの姿に満足することがあるのか。僕にはなんとも言えないです」と含みを持たせていた。

スターオーラを完全に封印してペンギンという役にのめり込んだファレル。すでにペンギンのスピンオフドラマの製作も決定しており、これまでの「バットマン」映画でさまざまな名優たちが演じてきた名ヴィランの列に加わったといって過言ないだろう。劇中での怪演を、是非とも劇場でその目に焼き付けてほしい。

文/久保田 和馬

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