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『ソニック・ザ・ムービー』続編が前作超えのロケットスタート!『アンビュランス』はマイケル・ベイ史上最高評価を獲得

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『ソニック・ザ・ムービー』続編が前作超えのロケットスタート!『アンビュランス』はマイケル・ベイ史上最高評価を獲得

先週末(4月8日から10日)の北米興収ランキングは、『ソニック・ザ・ムービー』(20)の続編となる『ソニック・ザ・ムービー/ソニック vs ナックルズ』(8月19日日本公開)が初登場で1位を獲得。思い返してみれば前作は、パンデミックが始まる直前に公開された、コロナ禍前最後の1億ドル突破作。アメリカ国内での感染拡大状況はいまなお一進一退が続いているとはいえ、映画界はかつての活気を取り戻しつつある。そんななかで、コロナ禍に入ってから企画が発足し製作された大作映画が成功を収めたことは感慨深い。

パンデミック直前に公開された前作のオープニング成績を上回った『ソニック・ザ・ムービー/ソニック vs ナックルズ』
パンデミック直前に公開された前作のオープニング成績を上回った『ソニック・ザ・ムービー/ソニック vs ナックルズ』[c]Everett Collection/AFLO

『ソニック・ザ・ムービー/ソニック vs ナックルズ』は4234館で封切られ、初日から3日間の興行収入は7210万ドル。これは前作のオープニング興収の5801万ドルを大きく上回る、想定以上の数字。批評集積サイト「ロッテン・トマト」によれば批評家からの評価も観客からの評価も前作を上回るものとなっており、最終興収1億4800万ドルを突破した前作を上回る数字を収めることが充分期待できる。次週以降も立て続けに公開される大作映画との相手関係が大きなカギだ。

前週1位の『モービウス』(日本公開中)と、前々週1位の『ザ・ロストシティ』(6月24日日本公開)はそれぞれ一つずつランクを落として2位と3位に。それに次ぐ4位にはマイケル・ベイ監督の5年ぶりの劇場公開作となる『アンビュランス』(日本公開中)が初登場。オープニング興収は『13時間 ベンガジの秘密の兵士』(16)や『ペイン&ゲイン 史上最大の一攫千金』(13)といった非フランチャイズの近作のオープニング成績の約半分、869万ドルという少々厳しいスタートに。


【写真を見る】“ハリウッドの破壊王”の最新作、批評家から異例の高評価!?
【写真を見る】“ハリウッドの破壊王”の最新作、批評家から異例の高評価!?[c]Everett Collection/AFLO

しかしながら、こちらも「ロッテン・トマト」を見てみるとかなり興味深い事態が。熱狂的な支持層がいるとはいえ、批評家からの評判は基本的に芳しくないベイ監督。これまで同サイトで“ロッテン”(=否定的評価が多数)にならなかった監督作は『ザ・ロック』(96)ただ1本だったところに、この『アンビュランス』が加わることに。批評家からの好意的評の割合は69%と決して高い評価とはいえないにしろ、これはベイ監督作史上最高の評価。『ザ・ロック』同様、長年愛される娯楽映画になるのかもしれない。

話題沸騰の野心作『Everything Everywhere All at Once』は拡大公開が成功し6位に!
話題沸騰の野心作『Everything Everywhere All at Once』は拡大公開が成功し6位に![c]Everett Collection/AFLO

また6位には、以前紹介したルッソ兄弟製作、ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート監督によるA24作品『Everything Everywhere All At Once』急浮上。作品評価の高さも相まって見事に拡大公開を成功させた。ミシェル・ヨー演じる中国系アメリカ人の女性が、マルチバースに存在する自分自身と繋がり悪に立ち向かうという奇想天外なストーリーを持つ同作。さらなる興行的なジャンプアップが大いに期待されており、その結果次第では現在までの評判以上に来年のアカデミー賞レース参戦への可能性が高まることだろう。

文/久保田 和馬

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