トゥーンタウンの原点から『チップとデール』最新作まで!ディズニーだから実現した“メタフィクション”の傑作を一挙紹介|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
トゥーンタウンの原点から『チップとデール』最新作まで!ディズニーだから実現した“メタフィクション”の傑作を一挙紹介

コラム

トゥーンタウンの原点から『チップとデール』最新作まで!ディズニーだから実現した“メタフィクション”の傑作を一挙紹介

アニメ界の人気スターだったチップとデールが、かつて共演者だった仲間たちの失踪を機に立ち上がるという“メタフィクション”が展開するオリジナル長編映画『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』が5月20日(金)16時より、ディズニー公式動画配信サービスDisney+にて独占配信開始される。これまでもディズニー作品では、人気キャラクターたちが自分たちの登場するフィクションの世界を飛び出し、“異なる作品でキャラクターを演じていた”キャラクターとして登場するメタ表現が何度も描かれてきた。そこで本稿では、本作と同様にメタ表現が満載の傑作たちを紹介していこう。

ゼメキス×スピルバーグの傑作!ディズニーキャラが暮らす街で大事件が勃発する『ロジャー・ラビット』

アニメキャラが暮らす町“トゥーンタウン”を舞台にした『ロジャー・ラビット』
アニメキャラが暮らす町“トゥーンタウン”を舞台にした『ロジャー・ラビット』[c] Touchstone Pictures and Amblin Entetainment, Inc.

ロバート・ゼメキス監督がメガホンをとり、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務めた『ロジャー・ラビット』(88)は、ディズニーを代表する“メタフィクション”の傑作。1947年のハリウッド黄金期を舞台に、アニメーションの登場人物たちが住む町トゥーンタウンを守るために立ち上がる人気キャラクターのロジャーと、人間である探偵エディ(ボブ・ホスキンス)の活躍をアニメーションと実写の融合で描いていく。

カリフォルニアのディズニーランドと東京ディズニーランドにある、ディズニー・キャラクターたちが暮らす町「トゥーンタウン」の原点となった本作には、ミッキー・マウスはもちろんのこと、ドナルド・ダックやプルート、さらにはダンボやティンカー・ベル、バンビなど驚くほどたくさんのキャラクターたちがカメオ出演。さらにはディズニー以外のスタジオの有名アニメキャラクターも多数登場するので、ディズニーファン以外もワクワクすること間違いなしだ。

歴代プリンセスが大集合!まさかの自虐ネタが炸裂…

ネットの世界にディズニー・プリンセスが集結!『シュガー・ラッシュ:オンライン』
ネットの世界にディズニー・プリンセスが集結!『シュガー・ラッシュ:オンライン』[c] 2022 Disney

人間の知らないゲームの世界を舞台に、アーケードゲームの悪役キャラクターのラルフが“ヒーロー”になることを夢見て、レースゲーム「シュガー・ラッシュ」の世界でひとりぼっちの少女ヴァネロペと大冒険を繰り広げた『シュガー・ラッシュ』(12)。その続編として製作された『シュガー・ラッシュ:オンライン』(18)では、2人がゲームの世界を飛び出してインターネットの世界へダイブ。実在する企業や実際のSNSのリアルが描かれ、幅広い層から支持を受けた。

本作でひときわ注目を集めたのは、ディズニーの人気キャラクターが集まる人気サイト「OH MY DISNEY」の世界に迷い込んだヴァネロペが、歴代のディズニー・プリンセスたちが集まる部屋に迷い込むシーン。『シンデレラ』(49)のシンデレラから『アナと雪の女王』(13)のアナやエルサ、さらにはピクサーの『メリダとおそろしの森』(12)のメリダまで圧巻のメンバーが揃いヴァネロペを手助け。ほかでは決して見られない、カジュアルな服装で次々と自虐ネタを繰り出す現代的なプリンセスたちの姿は必見!

あのヒーローが人気ゲームをプレイ!?実写映画でもメタ表現が炸裂

オンラインゲームの世界でモブキャラが大奮闘!『フリー・ガイ』
オンラインゲームの世界でモブキャラが大奮闘!『フリー・ガイ』[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

「デッドプール」シリーズのライアン・レイノルズが人気ゲームの世界の“モブキャラ”となって世界の危機に立ち向かうアドベンチャー・アクション『フリー・ガイ』(21)。オンラインゲーム「フリー・シティ」で銀行の窓口係として毎日のように強盗に襲われる日々を送っていたガイは、謎の女性との出会いをきっかけにその平凡で退屈な日常に疑問を抱き始める。自分がゲームの世界の“モブキャラ”であることを知った彼は、新しい自分に生まれ変わるべく、ヒーローとして立ち上がることに。

まるで映画のようなゲームの世界と、それをプレイする“現実世界”のユーザーたちの姿をスクリーン越しに体感する、絶妙に現実とフィクションが交錯した演出がクセになる本作。20世紀スタジオとディズニーが合流したことで実現した豪華共演も注目ポイントで、あのアベンジャーズのキャプテン・アメリカの盾で防御力を高めるガイをプレイヤーの一人として目撃し「僕の盾!?」と驚くクリス・エヴァンスが登場。さらに声の出演としてヒュー・ジャックマンドウェイン・ジョンソンらが登場することにも注目してほしい。

名コンビ“チップとデール”が大胆不敵にカムバック!


【写真を見る】アニメ版チップとCG版デールがまさかの共演!?“メタすぎる”ネタ満載の『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』
【写真を見る】アニメ版チップとCG版デールがまさかの共演!?“メタすぎる”ネタ満載の『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』[c] 2022 Disney Enterprises. Inc.

1943年にスクリーンデビューを果たして以来、ディズニーの様々な短編映画に登場し大活躍を見せてきたシマリスのコンビ“チップとデール”。彼らが世界中で愛されるきっかけとなったテレビシリーズの放送からおよそ30年。最新作『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』では、彼らの新たな物語が実写×CG×2Dアニメーションという3つの世界が入り混じる“ハイブリッド実写CGアニメーション”で描かれていく。

アニメーションシリーズで大人気を博し、夢の生活を送っていたチップとデール。しかしその栄光は長くは続かず、チップは郊外で保険会社のセールスマンを、デールはCG手術を受けて懐かしのスターたちが集まるノスタルジア・コンベンション・サーキットで働きながら、それぞれかつての栄光に思いを馳せていた。そんなある日、かつての共演者だった仲間が謎の失踪を遂げる。その友人を救うため、別々の道を歩んでいたチップとデールは、再び“レスキュー・レンジャーズ”になることを決意することに。

本作の見どころとなるのは、何と言ってもディズニーの名キャラクターたちの共演。『ロジャー・ラビット』のロジャー・ラビットをはじめ、第6回アカデミー賞短編アニメーション賞に輝く名作『三匹の子ぶた』(33)で誕生し、いまなお愛され続ける子ぶたたち。さらには『アラジン』(92)の魔法のじゅうたんなど誰もが知るキャラクターたちが続々と登場。彼ら名キャラクターたちと、“レスキュー・レンジャーズ”に返り咲いたチップとデールがどんな冒険を繰り広げるのか注目だ。

ここで紹介した作品はすべてDisney+で配信中だ。チップとデールのブラックなユーモアにあふれた大冒険に備え、このゴールデンウィークには、ディズニーだからこそ実現できた愉快痛快な“メタ表現”の世界を存分に楽しんでほしい!

文/久保田 和馬

関連作品