畠中祐が明かす、荒木哲郎監督の“静かな熱量”とパルクールアクションの爽快感|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
畠中祐が明かす、荒木哲郎監督の“静かな熱量”とパルクールアクションの爽快感

インタビュー

畠中祐が明かす、荒木哲郎監督の“静かな熱量”とパルクールアクションの爽快感

「進撃の巨人」の荒木哲郎監督と『君の名は。』(16)の川村元気プロデューサーがタッグを組み、日本アニメ界を代表するトップクリエイターたちと豪華声優陣が集結したオリジナルアニメ『バブル』(Netflix版配信中、劇場版5月13日公開)。このたびMOVIE WALKER PRESSでは、本作に出演する“荒木組”常連声優たちのインタビュー連載を実施!第1弾を飾るのは、これが3作目の荒木組参戦となる畠中祐だ。

「甲鉄城のカバネリ」「進撃の巨時」につづいて3作目の荒木組参加となる畠中祐
「甲鉄城のカバネリ」「進撃の巨時」につづいて3作目の荒木組参加となる畠中祐

本作の舞台は世界に降り注いだ“泡(バブル)”によって重力が壊れ、ライフラインが断たれた東京。家族を失った若者たちはそれぞれチームを組み、ビルからビルへと駆け回るパルクールで競い合いながら生活物資を獲得していた。ある日、危険なプレイスタイルで注目を集めるヒビキは無軌道なプレイで海へと落下。そこに突如現れた不思議な力を持つ少女ウタに命を救われる。ヒビキや彼のチームメンバーと共に暮らし、徐々に心を通わせていくウタ。しかしそんな矢先、ふたたび降泡現象が始まり東京は沈没の危機にさらされることに。

『バブル』は重力が崩壊した東京を舞台に描かれる、現代の「にんぎょ姫」
『バブル』は重力が崩壊した東京を舞台に描かれる、現代の「にんぎょ姫」[c]2022「バブル」製作委員会

「甲鉄城のカバネリ」では主人公の生駒役を演じ、「進撃の巨人」では巨人の襲撃を受けたトロスト区の復興に奔走するリーブス商会会長の息子フレーゲル・リーブス役を演じた畠中。本作では、ヒビキが所属するパルクールチーム“ブルーブレイズ”のライバルチーム“電気ニンジャ”のリーダー役を担当。秋葉原に拠点を構え、ブルーブレイズと張り合いながらも敵対心はなく、時に彼らを支援するというキャラクターだ。

“電気ニンジャ”はヒビキが所属する“ブルーブレイズ”のライバルチーム
“電気ニンジャ”はヒビキが所属する“ブルーブレイズ”のライバルチーム[c]2022「バブル」製作委員会

「まず荒木監督の作品というところで『おもしろそう!』『観たい!』という気持ちになりました」と、出演の話を聞いた際に出演者としてだけでなく純粋に観る側としての期待感もふくらんだことを明かす畠中。荒木監督に川村プロデューサー、さらに脚本に「魔法少女まどか☆マギカ」の虚淵玄、キャラクターデザイン原案に「DEATH NOTE」の小畑健、音楽に澤野弘之と豪華すぎる制作陣について「これは間違いないでしょ!集まる人の濃さに、すごいと感じました」と大興奮。

常に張り合いながらも、時にブルーブレイズを支えることも
常に張り合いながらも、時にブルーブレイズを支えることも[c]2022「バブル」製作委員会

そして「すごく静かに力の抜けた、ふわっとした雰囲気を持ちながらも、そこに流れている熱量が凄まじい方」と荒木監督の魅力について語る。「おもしろい作品にすごく貪欲で、その静かな熱量にみんなが自然と集まってくるのです。この人についていきたいと思わせるパワーを持っていて、自分の中に独特な世界を持っている。“びっくり箱”のような荒木さんから、次は何が飛び出すのかといつもワクワクさせられています」と熱弁。なかでもその熱量を感じたのは、“仮アフレコ”の現場だったという。


荒木哲郎監督の熱量にスタッフ・キャストが呼応!
荒木哲郎監督の熱量にスタッフ・キャストが呼応![c]2022「バブル」製作委員会

声優を専門としない俳優が声を務めることもあるため、そのガイドのために専門の声優が仮で声を吹き込む“仮アフレコ”。通常は参考程度に扱われるものだが、荒木監督の現場では映画全体の声を収録し、制作スタッフに共有。作品に対する意見交換を行い、よりおもしろいものに仕上げていく手法がとられている。本作でこの“仮アフレコ”にも参加した畠中は「作品に携わる時間が長く、自分が一本の作品を作っている感じがしました」と、出来上がった映像に声を吹き込むのとは一味違う感動を味わえたことを満足そうに振り返っていた。

爽快感満点のパルクール・アクションは必見!
爽快感満点のパルクール・アクションは必見![c]2022「バブル」製作委員会

そんな荒木監督の“静かな熱量”に呼応するようにスタッフ・キャスト全員のエネルギーが凝縮して完成した本作。その魅力を一層高めているのが“パルクール・アクション”だ。「それぞれがさまざまな理由でパルクールに関わっています。ある者は自由を求め、ある者は生きるために、そしてある者は何かに導かれて東京に留まっている。その一つ一つに物語が存在するのがおもしろく、キャラクターが生き生きとしているので、観ているこっちまでワクワクしてきます」。

『バブル』Netflix版は配信中。劇場版は5月13日(金)より公開
『バブル』Netflix版は配信中。劇場版は5月13日(金)より公開[c]2022「バブル」製作委員会

そして、「これまでの荒木監督の作品は命の駆け引きが多くありましたが、本作はパルクール・アクションをメインに置いた青春映画です。さわやかな風が流れる映画だと思うので、多くの人に観てもらいたいです」と自信たっぷりに語った。

文/久保田 和馬

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