ロングランの理由は”熱量の伝播”。『ハケンアニメ!』ほか、明日頑張るきっかけがもらえる映画7選|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ロングランの理由は”熱量の伝播”。『ハケンアニメ!』ほか、明日頑張るきっかけがもらえる映画7選

コラム

ロングランの理由は”熱量の伝播”。『ハケンアニメ!』ほか、明日頑張るきっかけがもらえる映画7選

日本のアニメ業界の舞台裏をパワフルに描いた映画『ハケンアニメ!』(公開中)が相次いでロングランを記録中だ。原作は、直木賞&本屋大賞受賞作家の辻村深月が女性雑誌「anan」で約2年間連載し、読者たちを魅了した小説。ヒロインの新人監督、斎藤瞳(吉岡里帆)が様々な壁を越えて突き進む、痛快な一作となっている。

【写真を見る】吉岡里帆、奔走!「やっと伝わったーーー!」の名シーン(『ハケンアニメ!』)
【写真を見る】吉岡里帆、奔走!「やっと伝わったーーー!」の名シーン(『ハケンアニメ!』)[c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

公開直後は興行的に苦戦を強いられたものの、映画を観たユーザーによる「この映画をもっと観てほしい!」という熱量と使命感がSNSを中心に広がり、ハッシュタグ「#残れハケンアニメ」を付けての熱量高めなコメントが、日々投稿されている。今回は、本作を含めて、日常のモヤモヤした気分を晴らしてくれる「明日頑張ろう!と思える映画」を7作品、厳選してご紹介する。

明日の仕事が楽しみになる?お仕事映画『映画大好きポンポさん』『プラダを着た悪魔』

敏腕プロデューサー、ポンポさんの映画への情熱にこちらまで燃えてくる!(『映画大好きポンポさん』)
敏腕プロデューサー、ポンポさんの映画への情熱にこちらまで燃えてくる!(『映画大好きポンポさん』)[c]2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/映画大好きポンポさん製作委員会

まずは『ハケンアニメ!』と同じ新人監督の奮闘を描いた『映画大好きポンポさん』(21)から。本作は、杉谷庄吾(人間プラモ)の同名人気コミックを映画化した長編アニメだ。「ニャリウッド」と呼ばれる映画業界で、映画通だが卑屈な性格の青年ジーン(声:清水尋也)が、幼女のような見た目の敏腕プロデューサー、ポンポさん(声:小原好美)に抜擢され、大作映画で初監督を務めることになる。10年ぶりとなる伝説的俳優の復帰、実力未知数の新人女優の起用、悪天候に見舞われる撮影など、多くの難題に映画愛で立ち向かっていくジーンがとにかく熱い!ネガティブな気持ちをバネにして、主人公が自分の生きる道を見つけていく。

自身の夢のため、強烈な上司にも負けず奮闘するアンディの姿からはやっぱり元気をもらえる!(『プラダを着た悪魔』)
自身の夢のため、強烈な上司にも負けず奮闘するアンディの姿からはやっぱり元気をもらえる!(『プラダを着た悪魔』)[c]Everett Collection/AFLO

アン・ハサウェイとメリル・ストリープが競演して大ヒットした『プラダを着た悪魔』(06)は、ニューヨークの華やかなファッション業界を描く鉄板サクセスストーリー。おしゃれピープルの憧れの的である雑誌「RUNWAY」の編集部に採用された新社会人の地味女子アンディ(ハサウェイ)が、泣く子も黙る鬼編集長ミランダ(ストリープ)のアシスタントに。昼夜問わず指示されるハイレベルな要求の数々に疲労困憊気味のアンディが、“ミランダの洗礼”に負けじとファッションと仕事をスキルアップさせていく様が勇ましい。プラダはもちろんのこと、シャネルやエルメスなど豪華な衣装の数々にも胸が弾む。仕事や学校で「なんだかやる気になれない」時はぜひ本作を。がんばり屋のヒロインから勇気をもらえるはず。

支え合う男たちのアツい絆はやっぱりいい!『ショーシャンクの空に』『最強のふたり』

無実の罪で収監された男と長年服役する男、2人を中心とした刑務所内での絆が沁みる…(『ショーシャンクの空に』)
無実の罪で収監された男と長年服役する男、2人を中心とした刑務所内での絆が沁みる…(『ショーシャンクの空に』)[c]Everett Collection/AFLO

一方、リフレッシュしたい時にピッタリなのが、不朽の名作として知られるヒューマンドラマ『ショーシャンクの空に』(94)。無実の罪で服役することになった主人公アンディ(ティム・ロビンス)と、人生あきらめモードの調達係レッド(モーガン・フリーマン)ら囚人仲間たちが、牢獄の中で絆を育んでいく。暴力と汚職が蔓延る刑務所においても、地道に図書室の環境を整え、懲罰覚悟でレコードを館内放送したりと、希望を忘れないアンディを見ていると清々しい気持ちになる。人生に迷った時、大切なものを見つけるヒントをくれる一作だ。

対照的な2人の男が衝突しつつも、しだいに友情を育む。変化していく互いの気持ちにグッとくる(『最強のふたり』)
対照的な2人の男が衝突しつつも、しだいに友情を育む。変化していく互いの気持ちにグッとくる(『最強のふたり』)[c]2011 SPLENDIDO/GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION/TEN FILMS/CHAOCORP

男同士の友情が感動を呼ぶ作品をもう一つ。実話を基にしたフランス発のヒューマンコメディ『最強のふたり』(11)は、口コミが広がりロングランヒットとなった。車椅子生活の大富豪フィリップ(フランソワ・クリュゼ)と、彼の介助者として雇われたスラム出身の黒人青年ドリス(オマール・シー)が、ぶつかりながらも互いを認め合っていく姿をユーモアたっぷりに描く。フィリップがドリスに誘われて危険な夜の街を散策する一方で、無教養なドリスは絵画やクラシック音楽に触れたりと、2人の“異文化交流”にワクワクさせられる。劇中には、フィリップの「彼(ドリス)だけは僕を対等に扱う」という印象的なセリフが。主従関係を越えた2人の心の触れ合いは、きっと忘れられないものになるはずだ。

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