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hideと親交のあった音楽ライター・大島暁美が語る『TELL ME ~hideと見た景色~』…「hideさんはきっと感謝していると思う」

インタビュー 2022/7/9 20:00

hideと親交のあった音楽ライター・大島暁美が語る『TELL ME ~hideと見た景色~』…「hideさんはきっと感謝していると思う」

X JAPANのギタリストでありソロアーティスト(hide with Spread Beaver/zilch)として世界的な活躍を期待されながら、24年前にこの世を去ったギタリスト、hide。その実弟で、hideのパーソナルマネージャーを務めていた松本裕士の著書「兄弟 追憶のhide」をもとに、hideが遺した音楽を世に届けるために奮闘する弟と仲間たちの軌跡を描いた映画『TELL ME ~hideと見た景色~』が公開中。MOVIE WALKER PRESSでは、hideがXとしてメジャーデビューする以前から親交があり、hideに関する著作を多く出版する音楽ライターの大島暁美に、本作を観てもらい、インタビューを実施。大島は「やはり最後は胸が熱くなりました」と興奮しながら話す。

hideの飲み友達でもあった大島暁美が、当時の思い出についても明かしてくれた
hideの飲み友達でもあった大島暁美が、当時の思い出についても明かしてくれた

「hideさんは、きっと自分の音楽を遺したいと思っていたと思います」

劇中ではhideの急逝後、非難を浴びながらも制作途中だった3rdアルバム『Ja,Zoo』を完成させ、hide不在のまま全国ツアー『hide with Spread Beaver appear!! ”1998 TRIBAL Ja,Zoo”』を開催するまでの裕士たちの姿がつづられている。

「hideさんがいないツアーの初日はよこすか芸術劇場で、私も観に行きましたが、やはりいつものように楽しくライブに向かえたわけではなかったことを覚えています。最初は会場全体も『どうなるんだろう…』という独特の雰囲気があって。けれどもライブが進むに連れて徐々に盛り上がっていったのは映画の中で描かれているとおりです。当時、hide with Spread Beaverのメンバーにもインタビューしていて、アルバム制作がすごく大変だったことなど聞いていましたが、そのエピソードが映像になったものを観ると、『こんなに大変だったのか』と改めて思い知らされた部分もありました」。

ライブシーンではhideのヴォーカルも入った実際の音源が使用されている
ライブシーンではhideのヴォーカルも入った実際の音源が使用されている[c]2022「TELLME」製作委員会

大島は弟の裕士とも面識があり、マネージャーになる前、hideからよく裕士の話を聞かされていたと言う。「『うちの弟は力が強いんだよ』とか『10歳くらい老けて見えるんだよ』とか、愛情の裏返しと言いますか、ギャグのようにして話をしていました(笑)」。映画でも幼少期のhideと裕士のやりとりが描かれており、嵐の夜に怖くて一人でトイレに行けない裕士をhideが脅かしてからかうエピソードは、実際に2人から聞いたことがあったそう。

「hideさんからは『あいつは怖がりだからおもしろくて』という感じで、後々になって裕士さんからもその話を聞いた時は、『絶対に脅かされるってわかっていたけど』って。同じ話なのになんとなくニュアンスが違っていて、おもしろいなと思った覚えはあります。裕士さんがマネージャーになって、hideさんに無理難題を押しつけられて苦労している姿もたくさん見ましたけど、やっぱりお兄さんのことが好きで、尊敬していたと思います。hideさんにとっては自分にないものを持っているのが裕士さんで、裕士さんにとっては自分にできないことをやってしまう憧れの存在がhideさん。お互いを信頼し合っていると感じていました」。

hideの弟・裕士役に、本作が映画初主演となる今井翼
hideの弟・裕士役に、本作が映画初主演となる今井翼[c]2022「TELLME」製作委員会

映画ではパーソナルマネージャーの裕士や共同プロデューサーでhide with Spread BeaverのメンバーでもあるI.N.A.の前に、レコード会社からアルバム発売中止を言い渡されたり、スタッフからも見放されたりするなど、様々な困難が立ちはだかる。いくつかフィクションもあるが、バッシングや嫌がらせは実際にあったそうで、それに耐えながら最終的にはツアーを成功させアルバムを完成させた。なぜそこまで頑張ることができたのか、そこにはやはり兄弟の絆があったのではないかと大島は語る。

劇中では、幼少期のhideと裕士のエピソードもつづられている
劇中では、幼少期のhideと裕士のエピソードもつづられている[c]2022「TELLME」製作委員会


「裕士さんも、きっと途中で心が折れそうになったと思います。でもそこは兄弟の絆で、『俺がやらねば誰がやる』みたいな気持ちがあったんじゃないでしょうか。それにhideさんは、きっと自分の音楽を遺したいと思っていたと思います。飲んでいる時、たまに冗談で“俺がいなくなったら”という話をしていて、『身体は滅びても自分が作った音楽は永遠に残るはずだ』って話していました。だから自分がいなくなっても、裕士さんたちがそれを伝えたり広めたりしてくれたことに、きっと感謝していると思います」。

■大島暁美
ラジオ・テレビのレポーターを経て、フリーランスのライターに転身。1980年代から日本のロックを中心に数多くの記事を執筆する一方、少女小説、漫画の原作、バンドやイベントのプロデュースも手掛ける。おもな著書に「泣きたいくらいに抱きしめて」(講談社ティーンズハート)、「大島暁美のロックンロール日記」シリーズ(音楽専科社)、「Never ending dream-hide history」(KADOKAWA)などがある。猫好きが高じて、猫イベント「にゃんだらけ」を主催している。「にゃんだらけin名古屋」2022年7月23日(土)・24日(日)、「にゃんだらけ13」(浅草)2022年9月3日(土)・4日(日)開催予定。

大島暁美オフィシャルサイト:https://akemioshima.com/
にゃんだらけオフィシャルサイト:https://nyandarake.tokyo/


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