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「007」と並ぶ伝説のスパイ物語や、恐ろしい近未来予想が的中して話題のSF家族ドラマ…映画ファンにこそ観てほしい海外ドラマを語り合う!

インタビュー 2022/8/12 20:00

「007」と並ぶ伝説のスパイ物語や、恐ろしい近未来予想が的中して話題のSF家族ドラマ…映画ファンにこそ観てほしい海外ドラマを語り合う!

「映画とドラマを観る。掘る。もっと。」をコンセプに掲げ、“国内独占”作品を中心に日本初上陸となる海外ドラマや、“いまこそ観るべき”良質な映画作品を厳選して発信する動画配信サービス「スターチャンネルEX」。現在も、「007」と双璧をなすスパイ作品の原点『国際諜報局』(65)を新たに映像化した「ハリー・パーマー 国際諜報局」や、アカデミー賞作品賞受賞『それでも夜は明ける』(13)のスティーヴ・マックイーンが監督した重厚な歴史ドラマ「スモール・アックス」、またイギリスの一般市民の目線を通じて近未来の政治・社会を風刺たっぷりに描いたダークなSF家族ドラマ「2034 今そこにある未来」といった珠玉かつエッジーな作品がラインナップされている。

そんな「スターチャンネルEX」で配信中のドラマの魅力や楽しみ方を解説するため、MOVIE WALKER PRESSでは海外ドラマに精通した識者への対談インタビューを実施。映画&海外ドラマライターとして活動し、日々数多くの海外ドラマを視聴している前田かおり、「海外ドラマNAVI」などで執筆する一方でエンタメの裏側を学ぶ「バックヤード・コム」の運営もしている坂田正樹が、オススメ作品の見どころや「スターチャンネルEX」の海外ドラマに惹かれる理由を語り合う!

「『ハリー・パーマー 国際諜報局』はスパイなのに妙に生活感があるところがおもしろい」(前田)

――普段はどのくらいの頻度で海外ドラマをご覧になられていますか?

坂田正樹(以下、坂田)「子どものころは、本数こそ少なかったですが、『スパイ大作戦』や『刑事コロンボ』『奥さまは魔女』など吹替版の海外ドラマが大好きで、よく父親と一緒に観ていました。この仕事をするようになってからは常にシリーズものを追っかけている感じで、日に2~3本はなにかしら観ていますね。個人的に好きなジャンルは、クライムサスペンスやスリラー、ホラーです」

前田かおり(以下、前田)「私はほぼ1日、テレビを付けっぱなしの状態で、朝から海外ドラマをメインに韓国ドラマ、時代劇などザッピングしています。夜寝る時はベッドにタブレットを持ち込んで(笑)。クライムサスペンスに法廷もの、医療ものが好きですね」

――では、いまスターチャンネルEXで最も観られているというドラマ「ハリー・パーマー 国際諜報局」という、一風変わったスパイ作品から感想をお聞かせください。

坂田「過去にもマイケル・ケイン主演で同じ小説を映像化してヒットした映画『国際諜報局』がありますが、こちらにはあまり馴染みがなく、映画『キングスマン』がオマージュを捧げた作品というところで惹かれました。意外だったのがこの作品の主人公、ハリーはマッチョじゃないことです。むしろ、ぽっちゃりな感じなんですよね(笑)。全体的にハイスペックではないのですが、臨機応変に困難に対応していくスパイというところにハマっていきました」

前田「私が注目したのは主人公が料理好きというところ。“食”がテーマになっている海外ドラマを紹介する連載で執筆しているんですが、ハリーは料理が得意で、エッグベネディクトについてのうん蓄を語り、実際に作るんですよね。自分でコーヒーを淹れるシーンもある。スパイなのに妙に生活感があるところがおもしろくて」

「007」シリーズへのアンチテーゼとして書かれた小説を新たに映像化した「ハリー・パーマー 国際諜報局」
「007」シリーズへのアンチテーゼとして書かれた小説を新たに映像化した「ハリー・パーマー 国際諜報局」[c] Altitude Film Entertainment Limited 2021 All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Ltd.

――なかなかいませんよね、料理をするスパイって。黒縁メガネをかけているところといい、「007」シリーズのジェーズ・ボンドと違って、ハリーは労働者階級出身の庶民派なんですよね。

坂田「戦っても決して強くない。ただ現場に落ちていた割れたカップの破片に気づいて拾って、それが事件を解決に導く鍵となる。そういう機転で勝負するようなところが共感できるんです。トム・ホランダーが演じているハリーの上司、ドルビーもいい味を出しています。非情な男かと思ったら、意外に愛に勝てないみたいなところがあって」

前田「トム・ホランダーは『パイレーツ・オブ・カリビアン』やドラマ『ナイト・マネジャー』など悪役のイメージが多くて、てっきり腹黒な上司かなと思いました(笑)」

坂田「それと、僕個人は女性諜報員のジーンにひと目惚れしました。2話で髪を下ろすシーンがあって、そこでまたわしづかみにされて(笑)。日頃は男性優位の社会で、それにも屈せずに凛としている。でも、ある女性の対応を巡って、人間らしい心の優しさをぽろっと出す。ホント、好きになりました。作品自体も押しつけがましくなくて、一見クールなスパイなんだけど、登場人物それぞれの人柄がにじみ出る感じがなんかいいなと」

前田「ただ、いわゆる派手なスパイものが好きな人には物足りなさを感じるかもしれないのかな?とも思いましたが」

坂田「そもそも原作自体が『007』シリーズのアンチテーゼとして書かれたものみたいなので、本当のスパイは日常のなかに溶け込んでいるんだよ、というリアリティがこの作品の魅力なんだと思います。1960年代のスタイリッシュなクラシックカーが登場しますし、インテリアもシャレていてファッションもキマっている。十分、『007』シリーズにも負けない魅力はありますよ!」

トム・ホランダー演じるベテランのスパイ、ウィリアム・ドルビーが味わい深い(「ハリー・パーマー 国際諜報局」)
トム・ホランダー演じるベテランのスパイ、ウィリアム・ドルビーが味わい深い(「ハリー・パーマー 国際諜報局」)[c] Altitude Film Entertainment Limited 2021 All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Ltd.

「『ザ・ツーリスト 俺は誰だ?』で新たな一面を見せてくれたジェイミー・ドーナンの演技の幅を感じる」(坂田)

――「ザ・ツーリスト 俺は誰だ?」も注目作ですよね。オーストラリアの砂漠地帯を舞台に、あのジェイミー・ドーナンが何者かに命を狙われる記憶喪失の男を演じています。

前田「これはもう一気見しました。完徹してでも観たい作品じゃないですか?」

坂田「ですね。『ボーン』シリーズや、最新のドラマではクリス・プラットの『ターミナル・リスト』にも通じる“記憶喪失”がテーマなのですが、描き方がすごくおもしろくて」

前田「コーエン兄弟の『ファーゴ』に似ていると言われてますけど、確かに似てる。舞台も雪原から砂漠になったみたいだし。オフビートな笑いや、クリエイターが兄弟なところも(脚本、製作総指揮が『Fleabag フリーバッグ』のハリー&ジャック・ウィリアムズ)」

坂田「実は僕、新米女性警察官のヘレンにハマったんです。ストーリーの軸になるのが地元の女性警官というのもきっと『ファーゴ』に重ねていますよね」

前田「そうだと思います!ヘレンはとてもよかった!いわゆるヒロインタイプではないのに、どんどん存在感を増していって。ある意味、主演のジェイミー・ドーナンよりも魅力的に感じました(笑)。演じているのは、『パティ・ケイク$』などコアな映画ファンには知られた存在だったダニエル・マクドナルドなので、本作をきっかけにもっと注目されてほしいです」


ヘレン役のダニエル・マクドナルドにも注目!(「ザ・ツーリスト 俺は誰だ?」)
ヘレン役のダニエル・マクドナルドにも注目!(「ザ・ツーリスト 俺は誰だ?」)[c] Two Brothers Pictures & All3Media International

坂田「次期『007』候補よりも(笑)。ジェイミー・ドーナンは『フィフティ・シェイズ』シリーズでのセクシーなプレイボーイ役で人気に火が付き、『ベルファスト』ではゴールデン・グローブ賞候補にもなったイケメン俳優。今回はずいぶん違うワイルドな雰囲気だけど」

前田「いや、ワイルドというよりも登場した時から小汚い感じが…(笑)」

坂田「でも、後半、スーツを着た姿や、ちょっとイケてる姿もありますよ。これまでのイメージを払拭するというか、新たな一面を見せてくれたことにドーナンの演技の幅を感じますよね。それにしてもヘレンの婚約者とか、脇の役者もみんな“味”があっていいです」

前田「最初は、スピルバーグ初期のTV映画『激突!』みたいだなと思っていたら、なんだか、どんな話になっていくのか。どんどん予想とは違う方向に連れてかれてく」

坂田「まさに、“ツーリスト”ですよね。あちこちに連れ回される」

前田「これは一気見確定の作品ですね」

坂田「はい、ヘレン推しで(笑)」

ジェイミー・ドーナンが記憶を失った男を演じる「ザ・ツーリスト 俺は誰だ?」
ジェイミー・ドーナンが記憶を失った男を演じる「ザ・ツーリスト 俺は誰だ?」[c] Two Brothers Pictures & All3Media International


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■前田かおり
大学卒業後、週刊誌、月刊誌などの取材ライターを経て、2000年頃から映画、海外、韓国ドラマなどの取材、レビュー、劇場パンフレットを主に執筆。現在、「日経エンタテインメント!」「SCREEN」「ELLE gourmet」「シネマトゥデイ」「映画ナタリー」「DVD&動画配信でーた」などで執筆。好きなジャンルはサスペンス、医療、法廷もの。激渋な英国や北欧系俳優が出ているとイッキ見度が加速。

■坂田正樹
エンタメの舞台裏を学ぶ情報サイト「バックヤード・コム」(2022年4月開設)代表。ライターとしても映画・ドラマ関連のインタビュー、コラム、レビュー、劇場パンフレット制作などを行なっている。主な執筆媒体は、「シネマトゥデイ」「海外ドラマNAVI」「クランクイン!」「SPA!」「DVD&動画配信でーた」等。好きなジャンルは犯罪サスペンス、スリラー、サイコ系ホラー。ドラマなら「ツイン・ピークス」S1(1-16話)がいまなおベスト1。憧れの俳優はブラピ。なれるものならなってみたい。