9月の北米興収はホラー映画が主役!「IT/イット」ペニーワイズ俳優出演作が初登場V|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
9月の北米興収はホラー映画が主役!「IT/イット」ペニーワイズ俳優出演作が初登場V

映画ニュース

9月の北米興収はホラー映画が主役!「IT/イット」ペニーワイズ俳優出演作が初登場V

サマーシーズン明けは例年、ホラー作品が映画館を賑わせる。2017年には『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(17)が記録的なオープニング興収を飾り、以後も『死霊館のシスター』(18)、『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(19)、昨年は8月最終週に公開された『キャンディマン』(21)と、いずれも存在感を発揮。先週末(9月9日から11日)の北米興収ランキングを制したのも、例によってホラー映画となった。

ペニーワイズ役でおなじみのビル・スカルガルドが出演!
ペニーワイズ役でおなじみのビル・スカルガルドが出演![c]Everett Collection/AFLO

「ブラック・ミラー」(Netflixにて配信中)のジョージーナ・キャンベルが主演を務め、「IT/イット」シリーズのペニーワイズ役で知られるビル・スカルスガルドが共演した『Barbarian』が、2340館で公開され週末3日間で興収1000万ドルを記録。例年の同時期公開作と比較するといまひとつの数字だが、製作費はわずか1050万ドルの低予算作品であり、額面上はその分をほぼ回収したことになる。

Airbnbを利用した主人公が滞在先の家に到着すると、予約の手違いがあったようで別の男性の姿が。仕方なく同じ家のなかで過ごすことにするが、その家には恐ろしい秘密があった…というストーリーの本作。驚くべきは批評家からの評価の高さで、批評集積サイト「ロッテン・トマト」によれば批評家の93%から好意的な評価を獲得。その評判が興行に直接結びついていないのが歯がゆいところではあるが、ここから様々なホラーが公開するハロウィンシーズンの幕開けとしては上々なスタートといえよう。


【写真を見る】北米でもインド映画が大人気!ランビール・カプール主演作が2位に初登場
【写真を見る】北米でもインド映画が大人気!ランビール・カプール主演作が2位に初登場[c]Everett Collection/AFLO

2位にはディズニー配給のインド映画『Brahmastra Part One: Shiva』が初登場。810館で公開され454万ドルの興収は、昨年公開され密かに話題を集めた『RRR』のおよそ半分ではあるが、インド映画として初の北米初登場2位という快挙を達成。近年北米でも根強い人気を集めるインド映画が、これを契機にさらなる盛り上がりをみせることだろう。

以下は公開6週目の『ブレット・トレイン』(日本公開中)が3位に粘り、累計興収は9260万ドルを突破。興収の上乗せペースはかなり落ち着いてきており、1億ドル到達にはまだ少し時間がかかりそうだ。また前週15週目で首位に返り咲いた『トップガン マーヴェリック』(日本公開中)は、前週から47.5%減というこれまでで一番大きなドロップ率で4位に転落。それでも全世界興収は14億5400万ドルとなり、『アナと雪の女王2』(19)を上回り11位にランクアップを遂げた。

『ミニオンズ フィーバー』はイルミネーション作品の新記録まであと少し!
『ミニオンズ フィーバー』はイルミネーション作品の新記録まであと少し![c] 2021 Universal Pictures and Illumination Entertainment. All Rights Reserved.

深刻な作品不足の恩恵を受けるようにサマーシーズンの大作が相次いでロングランしているなか、『ミニオンズ フィーバー』(日本公開中)は公開11週目も9位に健在。現時点での北米累計興収は3億6270万ドルとなり、『ペット』(16)と『怪盗グルーのミニオン危機一発』(13)の記録した興収まであと約600万ドルに迫っている。こちらも興収の上乗せペースはかなり鈍化しているとはいえ、イルミネーション作品の新記録を樹立するのも夢ではなさそうだ。

文/久保田 和馬

作品情報へ