「お化け屋敷のような、みんなでわいわい楽しめるホラー映画に」『カラダ探し』羽住英一郎監督インタビュー|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
「お化け屋敷のような、みんなでわいわい楽しめるホラー映画に」『カラダ探し』羽住英一郎監督インタビュー

インタビュー

「お化け屋敷のような、みんなでわいわい楽しめるホラー映画に」『カラダ探し』羽住英一郎監督インタビュー

橋本環奈主演、眞栄田郷敦、山本舞香、神尾楓珠、醍醐虎汰朗、横田真悠共演の映画『カラダ探し』(公開中)。ウェルザードの人気小説を原作に『太陽は動かない』(20)の羽住英一郎が監督を務めた本作は、いるはずのない幼い少女から「ワタシのカラダ、探して」と不気味な言葉を掛けられた高校生の明日香が、クラスメイトと共に“赤い人”に殺される日を繰り返すループ型ホラーだ。今回、羽住監督に『カラダ探し』の制作秘話、そして“怖がらせる”ことへの工夫とこだわりについて語ってもらった。

『カラダ探し』羽住英一郎監督
『カラダ探し』羽住英一郎監督[c] 2022「カラダ探し」製作委員会

「『IT/イット』のような日本のホラー映画を作りたかった」

原作者のウェルザードは「実は怖いものが苦手。なにが怖いのかがわかるからこそ、人を怖がらせる自信がある」と明かしているが、監督の羽住もいわゆるホラー映画ファン向けではないものを作りたいと思っていたという。「原作で一番惹かれたのは、怖さよりも若い人たちが困難にどう立ち向かっていくのかという部分。ここを膨らませつつ、怖さを掛け合わせた映画にしたいと思いました。僕も怖がりなので(笑)、従来のホラー映画を作るだけでは、僕にとっては難しかったんです。そこでアミューズメントパークのお化け屋敷のように、友人と誘い合って劇場に来て体感したり、怖さを共有して楽しんでもらえるような、アトラクションみたいな作品にしようと思いました。原作で自分が怖いと感じたものを残しつつ、劇場に来た人が『楽しい!』という経験を持ち帰ってもらえる映画になったと思います。得意、不得意関係なく、誰かを誘えるホラー映画があったらおもしろいんじゃないかなって」とアイデアのきっかけを説明。

さらに「IT/イット」シリーズの影響も大きかったと明かす。「『IT』のヒットの仕方は特別で、いわゆるホラー映画のコアなファンたちだけが映画館に足を運ぶわけではない、と見せつけられた気がします。“それぞれのキャラクターたちが困難に立ち向かう“という怖いだけではない、怖い映画だろうと思って観た作品で、それ以上のなにかを得る劇場体験ってすごくいいなと思いました」。

『IT/イット』のような、若者たちの青春パートも大きな見どころ
『IT/イット』のような、若者たちの青春パートも大きな見どころ[c] 2022「カラダ探し」製作委員会


原祐樹プロデューサーから持ちかけられた企画も、いわゆるじめっとしたJホラーではなく、若い人たちが大勢で劇場に来てわいわい楽しめるような、アメリカンホラーを作りたいというのがねらいだった。「原プロデューサーの狙いも企画に乗った理由のひとつです。アミューズメントパークではアトラクションを待つ時間も楽しかったりしますよね。ホラー映画も誰かを誘って観に行ったり、映画を観て怖い体験を持ち帰るのってすごく楽しいと思うんです。ホラーが苦手な人でも、誰かを誘ったり誘われることで、観るきっかけを作ることができるかなと。ホラー映画としても楽しめるよう怖さもしっかり入った作品ですが、少しでも『ホラー映画を観る』ことへの間口を広げるためには、それぞれのキャラクターにもドラマが必要だと思いました」。

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