未公開映画3作品を日本初上映!Gucchi's Free Schoolと「DVD&動画配信でーた」による特集上映会が開催決定
日本未公開の名作・話題作を独自に買い付けて上映し、多くの映画ファンから注目を集めるGucchi's Free School(グッチーズ・フリースクール)と、映像ソフトや新作映画、動画配信情報が詰まったエンタメ情報誌「DVD&動画配信でーた」がコラボした1日限りの上映会「現代未公開映画特集!」が12月10日(土)に開催。東京の墨田区菊川に今年9月にオープンしたカフェ併設型ミニシアターStrangerで、海外でも高く評価された日本未公開の3作品が上映されることとなった。
今回の上映イベントは、「DVD&動画配信でーた」と当雑誌で連載「トレジャー・ハンター クラブ」を持つGucchi's Free Schoolとの連動企画。過去に連載で紹介した3作品を日本初上映する。日本ではまだあまり知られていないものの、ハリウッドの有名俳優出演のドラマで監督に抜擢されたり、その後に発表した作品が世界三大映画祭の一つで受賞を果たすなど、世界が期待を寄せる次世代監督たちの作品だ。
『リングワ・フランカ』(19)はドナルド・トランプ元米国大統領の政権下の厳しい移民政策を背景に、フィリピン系移民であるトランス女性の願いや苦しみ映し出すヒューマン・ドラマ。主演も務めた監督のイザベル・サンドバルは、本作の主人公と同じフィリピン系アメリカ人のトランス女性で、本作で高い評価を得た後、ファッション・ブランド「miu miu」の短編企画の監督に抜擢。その後、ディズニープラスで配信中のアンドリュー・ガーフィルド主演ドラマ「アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実」の監督も務めるなど活躍の場を広げている。
オーストリアの女性監督モニヤ・アルトが手掛けた『セブンティーン』(17)は、同性愛者である17歳の女子高生の恋を描く青春ドラマ。アルト監督は思春期に抱く欲望や期待、厳しい現実との対峙を真摯に描いた本作で、女性映画の巨匠の名を冠したマックス・オフュルス賞を受賞している。
3本目はラモン・チャルヒャー監督の『ストレンジ・リトル・キャット』(13)。ベルリンのとある一家のもとに、祖母を囲むディナーのため親戚一同が集まってくる何気ない家族の風景を、奇妙さをはらんだ物語として描き出し、ごく普通の生活の中にある個人の謎や神秘性を捉えていく。本作で長編デビューを果たしたチェルヒャー監督は、続く『ガール・アンド・スパイダー』(21)で第71回ベルリン国際映画祭ENCOUNTERS部門で監督賞を受賞し、世界的にも注目を集めている逸材だ。
上映スケジュールやチケット発売日などの詳細は劇場ホームページにて発表。ゲストを迎えてのトークショーも予定している。ナショナリティやアイデンティティの狭間で揺れ動く繊細な心模様を描き出し、「世界のいま」を映し出す本邦初公開の3作品。1日限りとなるこの貴重な機会に、ぜひ足を運んでみてほしい。
文/編集部
会場:Stranger https://stranger.jp/
会期:12月10日(土)
料金:1500円均一 ※発売日等の詳細は劇場HPへ