『エイリアン2』の時とジェームズ・キャメロン監督は別人のよう?シガーニー・ウィーバーが明かすその要因とは|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『エイリアン2』の時とジェームズ・キャメロン監督は別人のよう?シガーニー・ウィーバーが明かすその要因とは

インタビュー

『エイリアン2』の時とジェームズ・キャメロン監督は別人のよう?シガーニー・ウィーバーが明かすその要因とは

エイリアン2』(86)でジェームズ・キャメロン監督と組んで以来、久々の仕事が『アバター』(09)だったというシガーニー・ウィーバー。植物学者のグレイス・オーガスティンを演じ、1作目で出番は終わるはずだった。ところが、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(公開中)にも彼女が出演しているというニュースが流れ、実はグレイスが生きていたのか?と思えば、驚くことに彼女の遺した娘キリ役での出演だった。73歳のウィーバーが14歳の少女を演じるという、パフォーマンス・キャプチャーだからこそできるキャスティング。そんなウィーバーに映画公開前に来日した際、話を聞いた。

13年ぶりの続編となる『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』では、パンドラの海が舞台に
13年ぶりの続編となる『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』では、パンドラの海が舞台に[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

「14歳の少女を演じるというより、14歳になり切る感じだった」

――『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』では14歳の少女キリを演じています。このキリというキャラクターについてキャメロン監督とはどういう話をしましたか?そして、どうやって役作りを進めたのでしょうか。

「今回は準備期間がかなりあったので、ほとんど私がひとりで役作りをしました。というのも、ジム(・キャメロン)にキャスティングされたら、自分で全部役作りするという気持ちじゃないといけないからです。

その役作りとしてまずやったのは、14歳のころの自分を思い出すこと。それはどんなことかというと、この身長(およそ180cm)です。私、11歳の時にはもういまの身長だったんです。自分を怪物のように感じたし、大きさに慣れないものだから、しょっちゅうあちこちにぶつかっていました。ひと言でいうと、まるで優雅じゃなかった時期(笑)。そんな当時の自分を思い出しながらキリというキャラクターを作っていきました。

雄大な自然のなか、いきいきとした表情を見せるキリ
雄大な自然のなか、いきいきとした表情を見せるキリ[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

あとは、実際にいまの高校に行って、女子生徒たちを観察しました。彼女たちがどんなふうに話すのか。その声の質も重要でした。大人っぽい声の人もいれば、子どもすぎる声の子もいる。あとは歩き方や立ち居振る舞い。そういうのをじっくり観察し、自分の記憶とすり合わせていったんです。14歳の少女を演じるというより、14歳になり切る感じだったと思います。

とても楽しい作業でしたから、早く現場に行ってキリを演じたいという気持ちが先行して、もう爆発しそうなほどでした(笑)」

――自然とのつながりを持つキリはスピリチュアルな存在でもあります。彼女のそういう部分はどうやって演じたのでしょう?

「そのこともまた重要でした。森の中や水の中にいる時、彼女は自然との強いつながりを感じると同時に、そこが彼女にとって最もリラックスできる場所でもあると考えました。そして、キリ自身、自分の能力についてまだよく理解していない。ということは、彼女自身もたくさんの疑問を抱えているということです。自分はどんな存在なのか、自分とエイワとの関係性はどうなっているのか。そういう想いも表現したいと思いました。

彼女自身、(母親が人間ということで)コンプレックスを抱えています。そういうコンプレックスを忘れさせてくれるのが、海であり自然であり動植物。そして(同じ家族として暮らす人間の少年)スパイダーもそんな存在だと解釈して演じました」

サリー家の一員として共に生活を送る、人間の少年スパイダー
サリー家の一員として共に生活を送る、人間の少年スパイダー[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.


――キリは、同世代の子どもたちと行動しますから、今回、ウィーバーさんは若い役者との共演が多かったと思います。彼らとの共演はいかがでしたか?

「私がティーンエイジャーを演じるというのは、あまりないシチュエーションなので、そのこと自体を楽しみました。若い役者たちはとても才能にあふれ、仕事熱心。というのも、ジムと仕事をするならまじめで熱心じゃないとダメなんです。みんな、ジムをがっかりさせたくない、もっともっと上を目指したいと思ってしまう。そんな彼らとの仕事はとても刺激的でした」。

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