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【第95回アカデミー賞】監督賞は『エブエブ』“ダニエルズ”に輝く!「“天才”は集団で発揮できるもの」と感謝捧げる

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【第95回アカデミー賞】監督賞は『エブエブ』“ダニエルズ”に輝く!「“天才”は集団で発揮できるもの」と感謝捧げる

現地時間3月12日(日本時間3月13日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催中の第95回アカデミー賞授賞式。監督賞は、『エブエブ』こと『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(公開中)を手掛けたコンビ、“ダニエルズ”のダニエル・クワンとダニエル・シャイナートに輝いた。

それぞれ妻と共にシャンパンカーペットを歩いたダニエルズ監督
それぞれ妻と共にシャンパンカーペットを歩いたダニエルズ監督Kyusung Gong / [c]A.M.P.A.S.

本作は、新進気鋭の製作・配給スタジオ、A24が放つアクション・エンタテインメント。家族の問題に悩み、赤字コインランドリーの経営に頭を抱える普通の主婦、エヴリン(ミシェル・ヨー)がマルチバースを駆け巡り、巨悪との壮絶な戦いに立ち向かう姿を描く。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が監督賞を受賞!
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が監督賞を受賞![c]2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(21)でもキレキレのアクションを魅せたミシェル・ヨーを主演に、『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』(84)や『グーニーズ』(85)で当時一世を風靡したキー・ホイ・クァン、「ハロウィン」シリーズや『トゥルーライズ』(94)のジェイミー・リー・カーティスの共演が実現。“マルチバース”と“カンフー”、 そして家族の絆というドラマ性が融合したパワフルなアクション・エンタテインメントとして、世界中を熱狂させている。

胸をおさえながら感動を示したシャイナートは「ノミネートされた方たちはヒーローです」と敬意を表し、「これは世界の母親、私たちの父と母に捧げたい」と感無量の面持ち。クワンは、スタッフ、キャスト、そして家族や友人などたくさんの人に「魂を込めて尽くしてくれた。クリエイティブの自由を教えてくれた人たちに感謝します」と心からのお礼を述べながら、「天才というのは、ここに登壇する人間だけでなく、集団になって発揮することができる。一人一人の人間は偉大な存在になりうる」と力強く語り、大きな拍手を浴びていた。

すでに数々の映画賞を総なめにしているダニエルズ監督の『エブエブ』
すでに数々の映画賞を総なめにしているダニエルズ監督の『エブエブ』[c]EVERETT/AFLO


“ダニエルズ”は、1988年生まれのダニエル・クワンと、1987年生まれのダニエル・シャイナートによるコンビ。多数のミュージックビデオ、CM、短編映画に始まり、10年以上もの間、映画やテレビ番組の脚本・監督を手掛けてきた。荒唐無稽とも思える話に、心温まるパーソナルなストーリーを取り入れたスタイルで評価を高め、ユニークな視覚効果や特殊技術を用いることで、ジャンルにとらわれない作品を制作している。2016年、ポール・ダノとダニエル・ラドクリフ主演の『スイス・アーミー・マン』の脚本・監督を務め、サンダンス映画祭最優秀監督賞を受賞。カルト的な人気を集めた。その後、ダニエル・シャイナートが、『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』(19)の監督を務めた。

文/成田おり枝


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