野村佐紀子がシックに撮り下ろす『劇場版 美しい彼〜eternal〜』萩原利久&八木勇征。撮影の裏側も覗き見!
お互いへの信頼が、“ひらきよ”の空気をつくっていた
撮影は、二人掛けの革張りのソファを使ってのツーショットからスタート。直前までなごやかに話をしていたにもかかわらず、シャッターを切りはじめた瞬間、がらりと表情に変化が。レンズを射抜く視線の強さに、その場が一気に2人の色に染まる。この場の支配力こそが、『美しい彼』という作品に唯一無二の神々しさを与えたのだと、改めて納得したような気持ちになる。
誌面に掲載中の写真では一貫してクールな世界観を見せてくれた2人だが、実は誌面では伝えきれないあるところで、普段の仲の良さが垣間見えた一幕があった。それが、撮影後のチェキタイム。読者プレゼント用にとスタッフがチェキを構えると、こちらからのオーダーがなかったにもかかわらず、ソファの上で八木から萩原をハグ!思いがけないゼロ距離に、編集部も悲鳴をこらえるのに必死だ。しかもその仕草がまったくわざとらしくなく、ナチュラルでさりげないところが2人のすごさ。共に『美しい彼』をつくり上げてきた2人の間に壁なんてものが一切ないことが伝わってくる。
そして、出来上がったこの世に1枚だけのチェキに、2人からサインが。意外にもお互いのサインをあまり見たことがなかったようで、八木は萩原のサインを見ながら「いいな〜、簡単そう」と感想をポツリ。萩原も「うん、楽」とニコニコしながらペンを走らせる。その肩の力の抜けたやりとりは、まさに長年の親友のよう。まだ出会いから1年半程度しか経っていないことが信じられないくらい、相手の存在が馴染んでいる。
この日は分刻みのスケジュールで、これが終われば即イベント会場へ移動というハードな1日。しかし、当の2人は疲れた顔は一切見せず、終始リラックスした様子で、その場の空気を穏やかにしてくれた。
ドラマのシーズン1からシーズン2、そして劇場版へ。“ひらきよ”の空気感がどんどん柔らかいものになっているのは、きっと萩原と八木の関係性がそのまま乗っている部分もあるような気がする。空気のように自然で、水のように必要不可欠。お互いへの信頼があるから、なにも考えなくても“ひらきよ”でいられる。
萩原利久と八木勇征。この2人だから辿り着けた極上のeternalをぜひ映画館で胸に焼きつけてほしい。
取材・文/横川良明