天才漫画家・岸辺露伴とは何者なのか?荒木飛呂彦が”理想の漫画家像”を込めた「ジョジョ」屈指の人気キャラクターに迫る|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
天才漫画家・岸辺露伴とは何者なのか?荒木飛呂彦が”理想の漫画家像”を込めた「ジョジョ」屈指の人気キャラクターに迫る

コラム

天才漫画家・岸辺露伴とは何者なのか?荒木飛呂彦が”理想の漫画家像”を込めた「ジョジョ」屈指の人気キャラクターに迫る

2020年にスタートするや第3期まで放送され、大反響を呼んだドラマ「岸辺露伴は動かない」。そして、ドラマの制作陣が再結集した映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が公開中だ。ドラマで初めて“岸辺露伴”に出会った人も少なくないと思うが、“彼”は荒木飛呂彦によるシリーズ累計発行部数1億2000万部超の大ヒットコミック「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれたキャラクターだ。今回のコラムでは改めて、岸辺露伴とはどんな人物なのか、原作との違いや「ジョジョ」から見た「岸辺露伴は動かない」の位置づけなどを解説する。

【写真を見る】漫画家”岸辺露伴”とは何者なのか?「ジョジョ」との関係性、露伴の人物像に迫る
【写真を見る】漫画家”岸辺露伴”とは何者なのか?「ジョジョ」との関係性、露伴の人物像に迫る[c]2023「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会 [c]LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

「ジョジョ」の”スピンオフ”である「岸辺露伴は動かない」

ドラマ「岸辺露伴は動かない」は、「ジョジョの奇妙な冒険」第4部「ダイヤモンドは砕けない」の登場キャラクター、岸辺露伴を主人公とするスピンオフ作品。常にネタを探している人気漫画家の彼が、様々な怪事件に遭遇するという見聞録的な内容となっている。

3期にわたるドラマは、岸辺露伴が主人公の短編集コミック「岸辺露伴は動かない」(現在2巻刊行)のほか、「ジョジョ」第4部本編中の彼をメインに据えたエピソード、本編35周年を記念して2022年に刊行された「ジョジョマガジン」のための描き下ろし読み切りコミック、ノベライズ「岸田露伴は叫ばない 短編小説集」のなかの一篇などが原作。アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」でもシリーズ構成を担当した脚本の小林靖子が、独立した各エピソードにうまくつながりを持たせ、日常と隣合わせのスリリングなアーバンホラー作品に仕上げた。

「ジョジョの奇妙な冒険」3部から登場した“スタンド”

本編である「ジョジョの奇妙な冒険」は、荒木飛呂彦が1987年に「週刊少年ジャンプ」にて連載を開始した、シリーズ単行本100巻を超える長編コミック。2005年に掲載誌を「ウルトラジャンプ」へ移し、現在は同誌で第9部「The JOJOLands(ザ・ジョジョランズ)」を連載中だ。

第1部は、ジョナサン・ジョースター(愛称:ジョジョ)とディオ・ブランドーという出自の異なる2人の青年の対決を描く物語から始まり、第2部以降では、その魂を引き継いだ子孫たちの闘いが展開されていく。各部ごとに、主人公、舞台、ジャンルを変えながらも、世界観は一貫しており、たとえ肉体が滅んでも精神は受け継がれていくという魂のリレー、“人間讃歌”をテーマにした壮大な大河群像劇になっている。


「ジョジョ」における大きな特徴の一つが、第3部から登場した特殊能力“スタンド”だ。これは、その人物の精神や性格を反映した超能力を具現化したもので、バトルシーンでは、能力者が自らの精神力と頭脳を駆使して、スタンドを操りながら闘っていく。その人の個性が特別な能力となって発現しているため、パワーの強さや攻撃そのものとは関係ないものも多い。そして、岸辺露伴もまた“スタンド使い”の一人なのである。

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