悪魔の執事が英国裏社会を華麗に駆ける…6度のアニメ化がされた「黒執事」に惹かれる理由とは?
“あくま”で執事として戦うセバスチャンの流儀
アニメーションとして特に注目したいのは、アクションシーンの流麗さだ。「黒執事」は優雅な貴族社会を舞台にした作品でありながら、ミステリーやサスペンス(さらにはホラー)といった色合いも強く、マフィアや暗殺者、さらには非人道的な実験によって生みだされたクリーチャーなどとのバトルシーンも多い。
シエルはただの人間であり戦闘には不向きなため、こうしたバトルはセバスチャンの担当となる。セバスチャンは非常に強い力を持つ悪魔だが、空を飛んだり敵を消し去る魔法を使うわけではない。執事らしく磨き上げた銀食器と、驚異的な身体能力で敵を物理的に倒していくのが彼のやり方だ(過去にはシエルから「もう少し上品にやれ」と諫められたことも)。
黒い燕尾服を纏った執事が闇を駆け、敵を鮮やかに切り裂いていく―。その光景は何度見ても美しく、一種の爽快感さえ感じさせてくれる。セバスチャンは決して負けることがない。契約を遂行してシエルの魂を食うまでは。
生徒の連続失踪事件にシエルたちが挑む「黒執事 -寄宿学校編-」
放送中の「黒執事 -寄宿学校編-」では、英国の名門寄宿学校で起こる生徒の連続失踪事件に、教師に扮したセバスチャンと生徒に扮したシエルが挑む。事件の真相への道を阻むのは寄宿学校の厳格なルールと、一筋縄ではいかない生徒たち。2人は事件を解決し、女王の憂いを晴らすことはできるのか。毎週の放送を楽しみに待ちたい!
文/藤堂真衣
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