江口のりこが乱れゆく女へと変貌していく妻を怪演『愛に乱暴』狂気がにじむ場面写真
<著名人コメント>
●伊藤さとり(映画パーソナリティ、映画評論家)
「どこまでが偽装?なにが真実?愛についてのあれこれが江口のりこによって掻き乱される。このトリックを一度で見破れるか。それは言葉から服からほつれ出す」
●岩松了(劇作家、演出家、俳優)
「これこそ義理の嫁の話。観始めたときは『江口のりこ、頑張ってるな』だったのが 観終わる頃には『桃子さん、頑張って!』になってた。 『セーラー服と機関銃』ならぬ『桃子とチェーンソー』割烹着?いやいや、桃子には着るべき服がない!」
●岡山天音(俳優)
「『映画』すぎました。格好良い映画でした。表現が格好良すぎます。人物に語らせていないのに人物が語りまくっています。これを書きながら、なんだか文章が上手くまとまりません。それは僕の語彙力の問題なのか、まっさらでこの映画と出会ってほしいからなのか、わからない。人生って怖い!悲しい!最悪!でもこの映画は最高」
●SYO(物書き)
「不条理を丁寧にかき混ぜて、型に流し込んで出来上がった見た目はすべすべ、中身は醜く凝り固まった男性優位社会。主婦を《おかしく》したのは本当に周囲の《個人》なのか? 本映画の文法で、埋められた澱を掘り起こす反語の一作」
●児玉美月(映画文筆家)
「必死にしがみついていたものを手放してみても、人生は案外しぶとく続くかもしれない。 映画が幕を閉じるとき、始まりを告げる狼煙が上がる。『愛に乱暴』の放った炎が飛び火して、あなたの燻る心を焦げつかせてゆく」
●早川千絵(映画監督)
「暴走する女のヒリヒリした孤独。痛い。でも愛おしい」
●ひらりさ(文筆家)
「夫は無関心。姑も冷たい。 しんどい。ひりひりする。息が詰まる。限界を迎えて暴走する桃子には、一種の魅力がある。『もっとやれ』と思ったし、こちらもつられそうになった。それでも。孤独に駆け抜けた桃子が到達するラストには、とてつもない人間愛が込められていた。愛に愛を返してもらえない辛さを抱えつつも、自暴自棄になりきれずに必死に生きている人たちへの、心からのエール。 桃子、あなたも私も幸せになれるよ。絶対に」
●光石研(俳優)
「森ガキ組が江口のりこに挑む。脅し、突き放し、追い詰め、泥まみれ。しかし、彼女は全く動じない。しっかり森ガキ映画を牛耳ってる。ラストの江口のりこの顔は必見!僕はこれからも、変わらず江口さんのファンを続ける」
文/サンクレイオ翼