賞レースで主演女優賞を次々と受賞!『サブスタンス』デミ・ムーアが魅せる狂気をとらえたシーン写真
本年度賞レース主演女優賞を次々と受賞したデミ・ムーア主演作『サブスタンス』(5月16日公開)。このたび、本作のシーン写真11点が解禁となった。
先日発表された第31回SAG賞でも見事主演女優賞を受賞し、第97回アカデミー賞も主演女優賞含む5部門にノミネートと、数々の賞レースを騒がしている本作。50歳の誕生日を迎えた元人気女優のエリザベス(ムーア)は、容姿の衰えから仕事が減少し、ある再生医療“サブスタンス”に手を出す。だが<治療薬>を注射するやいなや、エリザベスの上位互換体であるスー(マーガレット・クアリー)が、エリザベスのなかから現れる。若さと美貌に加え、エリザベスの経験を武器に、たちまちスターダムを駆け上がっていくスー。だが、一つの心をシェアするふたりには“一週間ごとに入れ替わらなければならない“という絶対的なルールがあった。やがて、スーが次第にルールを破りはじめてしまう。
今回解禁となったのは、美と成功への執着が常軌を逸した行動を生む、ハリウッドに渦巻く<闇>に捉えられた人々を切り取ったシーン写真11点。身体のラインを覆うファッションと視線を隠すサングラス、怪しげな箱を抱えて人目をはばかるように立ち去ろうとする<エリザベス>と、一転、自身の魅力を存分にアピールし、カラフルポップなアイメイクで自信に満ち溢れた笑顔を振り撒く<スー>という対照的な2人の表情がとらえられている。また、スーをデビューさせて大金を稼ぐ胡散臭いプロデューサーのハーヴェイが、スーを口説き落とそうとする様子や、あっという間にスターダムにのしあがったスーがハリウッドの成功の象徴<大看板>に見事掲出された様子も。一方、自分の分身とはいえ、心底喜びきれないエリザベスが、スーが荒らした部屋を陰鬱な雰囲気で一心不乱に片付ける姿、そしてゲスな笑顔がピッタリ張り付いた男たちの中心に陣取るハーヴェイなど、いずれも美と成功への執着が常軌を逸した行動を生む様子が写しだされている。
ハリウッドに渦巻く美への執着と、成功への渇望がせめぎ合い、やがて狂気が侵食していく様子を描く本作。脳裏に焼きつく衝撃的なラストシーンをぜひ劇場で目撃してほしい。
文/鈴木レイヤ