劇場版『トリリオンゲーム』がV2達成!2025年も好調な邦画勢、過去最高レベルのスタートダッシュに?
2月21日から2月23日までの全国映画動員ランキングが発表。前週、初登場で1位を飾った目黒蓮主演の劇場版『トリリオンゲーム』(公開中)が今週も首位を守り抜き、2週連続No. 1を獲得。新作タイトルのランクインは1本だけとなり、前週の1位から9位までの顔ぶれが引き続き上位をキープ。それでも順位の変動は大きく、激戦の様相を呈している。
劇場版『トリリオンゲーム』&『ファーストキス 1ST KISS』がどちらも興収10億円を突破!
公開2週目末の劇場版『トリリオンゲーム』の週末3日間の成績は、観客動員数が20万4000人で、興行収入が2億9200万円。ロケットスタートを決めた前週と比較すると半減しているとはいえ、それでも20万人超えの動員をキープ。振替休日となった2月24日までの公開11日間の累計成績では動員86万人&興収12億円を超えている。
一方、前々週に1位スタートを飾り、前週は3位まで後退していた松たか子&松村北斗ダブル主演の『ファーストキス 1ST KISS』(公開中)は、週末3日間で動員16万9000人、興収2億5500万円と前週比105%の成績を収めて2位に浮上。2月21日の段階で累計興収は10億円を超えており、2月24日までの累計成績では動員93万人&興収13億円を突破した。
興収10億円を超えると映画製作者連盟が毎年年始に発表する全国映画概況に掲載されるように、一般的にヒットの基準ラインとされるのは“興収10億円”。2月に公開された邦画実写2作品がそれを超えたことで、2025年に入ってから公開されたタイトルではすでに4本がその基準に達していることになる。いずれも邦画であり、いまのところアニメは1本のみ。
もっとも、その全国映画概況では前年の12月から当該年11月までの公開作品が対象となっているので、2025年度(2024年12月から2025年11月まで)の場合は、まだ始まって3か月の段階ですでに10本が達していることになる。その内訳は邦画が8本(アニメ2本を含む)で、洋画はディズニー作品が2本と、今年も昨年に引き続き“邦高洋低”ムードは続いていることが窺える。
しかも、すでに興収60億円を超えるビッグヒットとなっている『はたらく細胞』(公開中)を筆頭に、『グランメゾン・パリ』(公開中)、『劇場版ドクターX』(公開中)、『366日』(公開中)、そしてアニメからは『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(公開中)、『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』(公開中)と、先述した今週の上位2作品を除くと軒並み興収20億円を超えている。
邦画が洋画を圧倒した昨年1年間を通しても興収20億円超えの邦画作品は14本で、そのうち前年12月から2月にかけての最初の3か月に公開された作品は6本。つまり、今年は早くも昨年の数字に並んでおり、劇場版『トリリオンゲーム』と『ファーストキス 1ST KISS』がどちらも興収20億円に届くと、2021年の7本を超えて過去最高のスタートダッシュを決めることになる。
もちろん1月2月は、比較的閑散期とされる時期。3月に入れば春休み映画がスタートし、そのあとにはゴールデンウィークや夏休みと書き入れ時が続き、10億円超えや20億円超えのタイトルはさらに増えていくことは確実だ。こうした邦画の相次ぐ好調ぶりが洋画にも波及し、映画業界全体が盛り上がり、底上げされていくことに期待しておきたい。