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「スター・ウォーズ」監督を直撃!シリーズの結末はどうなる?

インタビュー

「スター・ウォーズ」監督を直撃!シリーズの結末はどうなる?

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(12月15日公開)への期待に胸が膨らむ中、先日、さらなる新3部作の製作が発表され、監督・脚本はライアン・ジョンソンが務めることが明らかになった。これは『最後のジェダイ』が製作陣からのお墨付きをもらったという証拠である。ライアン・ジョンソン監督に、公開間近の心境を聞いた。

本作で初めて『スター・ウォーズ』シリーズのメガホンをとった監督は「映画の制作中はとにかく楽しくて仕方がなかったよ」と大らかな笑みを浮かべた。

「緊張感やプレッシャー、怖さよりも、集中できる環境で仲間たちと共に1つの作品を作っているという喜びやワクワク感の方が大きかった。できた作品を僕自身は誇らしく思っているし、とにかく早くみんなと観たいよ」。

伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)の口から驚くべき真実を聞かされたレイ(デイジー・リドリー)。フォースを覚醒させたレイと、ダース・ベイダーの遺志を継ごうとするカイロ・レン(アダム・ドライバー)はどう対峙していくのか!?

衝撃的な展開を迎えると言われている本作。『スター・ウォーズ』の黄色いロゴが赤になったことも、SWファンたちの心に波紋を広げた。ライアン・ジョンソン監督は「サプライズといっても、ただ驚かせることが目的の展開にするつもりはなかった。実際の人生においても言えることだが、どんなサプライズでも、後から振り返ってみるとすごく理にかなったものだと思えるでしょ。本作もそういう流れになったと思う」。

本作の脚本も手掛けたライアン・ジョンソン監督。気になるのは、彼は本作の後に続くエピソード9の結末を知らされていたかどうかだ。それを踏まえ、逆算する形で本作のストーリーを紡いでいったのだろうか?

「いや、全く白紙の状態だったよ」とキッパリ言う。「おかげで有機的な物語を開発していくことができた。きっとみなさんは『スター・ウォーズ』はこんな感じで終わるというアウトラインができていると思うでしょう?それがまったく違うんだ。僕らはキャラクターと共に手探りで道を見つけていったのだけど、それがかえって強みになった」。

ちょうど、ライアン・ジョンソン監督が本作の脚本を書いている時に、J.J.エイブラムス監督が『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15)を手掛けていたので、その進捗の映像を随時確認することができたのだそう。

「デイジー・リドリーがどんなふうにレイを演じ、フィン役のジョン・ボイエガとどういう関係性をもっていくのかを日々見ることができた。実際に、カイロ・レン役のアダム・ドライバーを含め、彼らが演じるキャラクターに僕自身が引き込まれていきながら、脚本作りにのめり込むことができたんだ。その方法で本当に良かったと思う」。

シリーズに初参加するベニチオ・デル・トロの存在についても聞いてみた。「彼が演じるキャラクターについては多くを語れないが、彼自身については僕が仕事をしているなかでも一番好きな役者のひとりだ。彼は役柄においてすごくサプライズな選択をすることが多いので面白い。今回の現場でもそうで、彼が演じたのは『スター・ウォーズ』の世界観に見合ったキャラクターでありながら、今まで登場したことがなかったようなキャラクターとなったよ」。

まだまだ全貌がベールに包まれている本作だが、そのテーマについて監督は「核となるのはそれぞれのキャラクターの道のりだ。それぞれが大きな挑戦をしていくことになる。自分はどこから来たのか、これからどこへ行こうとしているのか。その押し引きがテーマとなっている。レイは自分が誰であるのか、また、ルークの役割は何なのか? 簡単に言えばそれぞれの成長が描かれていくんだ」。

また、監督は本作について、これまで手掛けてきたインディーズ映画を含めた作品群と同様に、とてもパーソナルな作品に仕上げることができたと言う。

「『スター・ウォーズ』という超大作を作るということで、もしかしたら大きなマシンの歯車の1つになり、レバーを引くだけの役割になってしまうのではないかと心配していたけど、実際にはその真逆だった。僕はこれまでと同じようにものすごい自由を与えられた。自分が『スター・ウォーズ』の中で何が心に響くのかを見つけ出し、ただそれを追いかけていけたんだ」。

ライアン・ジョンソン監督の満足気な表情から、さらに本作への期待値が上がった。また、マーク・ハミルらキャスト陣と共に再来日する予定でもあり、今から心が躍る。

取材・文/山崎 伸子

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