ライトセーバーについて語ると殺される!?マーク・ハミルが明かす、SW最新作とかつての思い出|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ライトセーバーについて語ると殺される!?マーク・ハミルが明かす、SW最新作とかつての思い出

インタビュー

ライトセーバーについて語ると殺される!?マーク・ハミルが明かす、SW最新作とかつての思い出

いよいよ今週12月15日(金)の公開に向けてカウントダウンが始まった『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。世界的に厳しい箝口令が敷かれた本作だが、何とか昨品にまつわる情報を入手しようと、来日したルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルを直撃! マークに「久しぶりにライトセーバーを握ったご感想は?」とストレートな質問を投げてみた。

マークは苦笑いしながら「確かにライトセーバーを受け取るシーンが予告編にもあるんだけど、果たしてルークはライトセーバーを握ることになるんだろうか?僕はそれ以上のことを言うと殺されてしまうから言えないよ」と答えをはぐらかせた。

実際にポスタービジュアルではしっかりと握っているのだが、やはりそこを述べるとストーリーラインに触れてしまう可能性があるらしい。マークは「その代わりに、旧3部作で初めてライトセーバーを握った時の感想を言うね」とサービス精神旺盛に、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(77)の撮影時を振り返ってくれた。

「まず脚本を読んだ時は、本当にワクワクしたよ。奇妙なロボットや光輝く剣、不思議な生き物が出てきたから、SFというよりはファンタジーやおとぎ話のジャンルに近いと思った。その頃は撮影技術も発展していなかったので、初めてライトセーバーを使ったシーンを撮影する時は、電池式でぐるぐる動くタイプのものを持たされ、背中に電池パックを背負って撮ったんだ(苦笑)」

「でも、刃先がレフ板みたいな素材でできていたので、光が当たると反射してしまい、何も映らなくなってしまう。試行錯誤し、途中からサヤの部分をグリーンに塗って撮影をしていったよ。その失敗から学び、さすがに『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(80)では短いバージョンを使って撮影し、残りはポスプロの段階でCG加工するやり方に変えたんだ」。

『スター・ウォーズ』のルーク・スカイウォーカーと共に歩んできたマーク・ハミルの俳優人生。マークはその存在を疎ましく思ったことはないのだろうか?と聞くと「ないよ。そもそも光栄なことだと思っている。僕がこの仕事を始めた時、なんとか俳優業で食っていければいいなと思っていたけど、まさかこうやって後世に名を残すような存在になれるとは夢にも思っていなかったよ」と答えてくれた。

たとえばファンの方に駆け寄られ、「『エピソード5/帝国の逆襲』の時に妻と会って、『エピソード6/ジェダイの帰還』(83)の時に双子が産まれ、レイアとルークと名付けました」と言われたり、「人生で辛い時、あの映画を観て立ち直りました」と感謝されたりすることがとても感慨深いそうだ。

「ルーク役しかり、アニメ版『バットマン』シリーズのジョーカー役もしかり、僕は本当に役に恵まれてきた。だからみんなが知っているアイコン的なキャラクターを演じる抵抗感は全くないし、そうやって大勢の人に知ってもらえること自体がありがたいと思う。シリーズものは終わってしまえば解散して会えなくなるけど、こうやってまた再会する機会があるなんて嬉しいことだ。でも、僕自身も、まさか『スター・ウォーズ』シリーズで再び帰ってこられるとはまったく想像もしていなかったよ」。

ただし、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15)のオファーをもらい、脚本を読んだ時に1つだけ残念に思ったことがあったと明かす。「ハリソン・フォードやキャリー・フィッシャーと再共演できるなんて本当にラッキーだと思った。でも、脚本には2人との共演シーンが一切なかったし、自分の出番も最後だけで、台詞もなかったからガッカリしたよ。しかもハン・ソロが殺されるなんて!きっと観た人はみんな悲しい思いをしたと思うけど、みんな以上に悲しかったのは僕だ。だって、もうこの先二度とハリソンと共演できないの!?と驚愕したんだから」。

さらに2016年12月27日にレイア役のキャリー・フィッシャーが急逝。マークは「一緒にいると本当に楽しい人だった。僕たちは控室に入り浸ってよく昔話をしていたよ。毎日バカ話をしながら大笑いしていたんだ」と故人を偲んだ。

「僕たちの間には利害関係のない純粋な友情の絆があり、まさに兄妹そのものだった。キャリーは気が強く、歯に衣着せぬ物言いをする人で、とてもタフな女性なのに、愛らしい繊細な部分も持ち合わせていた。言わばどこか傷つきやすい少女のような人だったと思う。素晴らしい人だったからこそ、もう共演できないと思うとすごく残念だ。本作での共演シーンがあるかどうかはまだ言えないけど、一緒にたくさんの時間を過ごせたことは間違いないよ」。

取材・文/山崎 伸子

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