福士蒼汰が魅せるキレキレの殺陣!『BLEACH』の現場レポート|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
福士蒼汰が魅せるキレキレの殺陣!『BLEACH』の現場レポート

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福士蒼汰が魅せるキレキレの殺陣!『BLEACH』の現場レポート

「週刊少年ジャンプ」で15年間連載され、アニメ化もされた久保帯人の人気コミックが、福士蒼汰を主演に迎えて実写映画化された『BLEACH』(7月20日公開)。2016年9月にクランクインし、同年11月にクランクアップ、CG制作に1年以上をかけて、ようやくこの夏、スクリーンにお目見えする。撮影の佳境だった10月31日に、埼玉県三郷市に作られたオープンセットでの撮影現場の様子と、福士蒼汰や佐藤信介監督のインタビューをお届け。

福士が演じるのは、霊が見えること以外は普通の高校生・黒崎一護(くろさきいちご)役。ある日突然現れた“死神”と名乗る・朽木(くちき)ルキアから死神の力を得た一護は、家族や仲間たちのために虚“ホロウ”と呼ばれる悪霊たちと死闘を繰り広げていく。

三郷市中川水循環センター内に作られたオープンセットは、原作に登場する架空の町、空座町(からくらちょう)の町並みだ。巨大なホロウに襲われ、破壊されたあとの町ということで、その無残な爪あとが見事に作り込まれている。

道路には、大破した車が横転していたり、標識が歪んだまま傾いていたりする。日用雑貨店は割れた窓ガラスが飛び散り、陳列棚から商品が飛び出し散乱している。時計が傾いたまま静止している画も実に生々しい。

そのセットに降り立ったのが、髪をオレンジ色に染めた一護役の福士だ。この日は、彼が斬魄刀(ざんぱくとう)を手にホロウと戦うアクションシーンの撮影日だった。とはいえ、相手が目に見えないCGのホロウということで、イマジネーションを駆使して決死の戦いを繰り広げていく。また、この日の後半には一護と早乙女太一演じる阿散井恋次(あばらいれんじ)とが一戦を交えるシーンも撮影されたそうだ。

福士はホロウにふっ飛ばされるシーンでワイヤーアクションにもトライ。手にする斬魄刀は見るからに重そうだが、そんな重さを感じさせることなく、ぶんぶんと勢いよく振り回し、殺陣を繰り広げる福士の勇姿が実に頼もしい。

ひと通り撮影を見学したあと、福士と佐藤監督を囲むインタビュー取材が行われた。オレンジになった髪の色について聞かれた福士は「ここまで染めたのは人生で初めてです。最初は違和感があったのですが、数日で慣れました。隠し味でカラーコンタクトも入っています」と、ビジュアル面でも入念に役作りをしたと語った。

やはり見えないホロウと戦うシーンについては、かなり苦戦したようだ。「見えない触手と戦うシーンですが、撮影自体はひとりで戦っているところを演じないといけなかったので、自分のイメージをどう投影できるかが難しかったです。スタッフの皆さんとも共有する必要がありましたから」。

「図書館戦争」や「GANTZ」シリーズ、『いぬやしき』(4月20日公開)など、数多くのアクション映画を手掛けてきた佐藤監督は「いままでも見えないものを具現化することはよくあったのですが、今回はよりその度合が大きかったし、それと接触しながら戦っているように見せることが、技術的にも難易度が高く大変でした」と苦労を明かす。

「福士さんともそのあたりの意思疎通が必要で、お互いにわかり合っていないと前へ進めないという感じでした。ただ、福士さんは仮面ライダーを演じていた経験があるので、わりとそういう世界に入っていくことに対して壁がなく、僕らもやりやすかったです」。

豪快に振り回していた斬魄刀について福士に尋ねると「アップ用とかアクション用とか、いくつか用意していただきました」とのこと。佐藤監督は「一応どれも振り回せるようには作ってある」と言うが、福士は「見た目重視で振り回すのが難しい重さのものもありますが」とツッコみつつ苦笑い。

佐藤監督は「本当はああいう刀って、ジュラルミンで作ったりするんですが、それで作ると本当に持てないくらい重くなってしまう。だからCGと実際のモデルとで作っていこうと思ってやっています」とのことで仕上がりが楽しみだ。

福士は「図書館戦争」シリーズでも組んだ佐藤監督のことを心から信頼しているようだ。「あの雰囲気で、あのチームでやっていくんだとイメージできる安心感はありました。撮影に入ってみて、メイク、衣装部、撮影部、すべてチームが、いい作品を作ろうという気持ちがとても強いと感じたので、自分も妥協はできないなと思いながら撮影しています」。

佐藤監督は「福士さんに以前やってもらった『図書館戦争』も異空間での話でしたが、今回はもっとフィクション性が高い。どうやっていこうかと2人で話し合っていたんですが、最初のカットを撮った時点で『あ、一護だ!』と思えたんです。だから『また福士さんと映画を撮るぞ!』というプレッシャーより、僕のほうはすんなり入れて、いまはすごくいいなと思いながら撮影しています」と手応えを口にした。

もともとアクションに対するポテンシャルが高い福士が、どこまで一護になりきり、キレのある殺陣を見せてくれるのか?また、『BLEACH』の世界観がどのように具現化されたのか?いまから映画の完成が待ち遠しい。

取材・文/山崎 伸子

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