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伝説の女優を偲び、あの名作たちをもう一度…「京マチ子映画祭」追悼上映が開催決定

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伝説の女優を偲び、あの名作たちをもう一度…「京マチ子映画祭」追悼上映が開催決定

『羅生門』(50)や『雨月物語』(53)など、海外の映画祭で高い評価を獲得した日本映画に相次いで出演し、“グランプリ女優”と称された京マチ子。先日5月12日に95歳でこの世を去った彼女を偲び、8月2日(金)から東京・YEBISU GARDEN CINEMAにて追悼上映が開催されることが決定した。

田中絹代や原節子と並び“昭和の三大女優”と語り継がれる京の映画デビュー70周年を記念して、100作品弱ある出演作の中から選び抜かれた代表作32作品が上映される「京マチ子映画祭」が今年の2月から全国順次開催されており、今回の追悼上映はその一環として行われる。

「京マチ子映画祭」のラインナップから上映されるのは『羅生門』と『雨月物語』はもちろん、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』(53)に、溝口健二監督の遺作『赤線地帯』(56)、小津安二郎監督の『浮草』(59)、市川崑監督の『鍵』(59)といった巨匠たちとタッグを組んだ名作たち。

そして吉村公三郎監督の『偽れる盛装』(51)、伊藤大輔監督の文芸作『いとはん物語』(57)、島耕二監督の『細雪』(59)、井上梅次監督の傑作『黒蜥蜴』(62)など、なかなか鑑賞機会のない名作も。これら10作品に加えて「京マチ子映画祭」では上映されていない市川崑監督の『穴』(57)を含めた11作品が上映。

日本映画史に名を連ねる女優たちの中でも群を抜いた存在感を放った伝説の女優、京マチ子。妖艶な美しさと狂気を携えた演技で国内外の映画ファンを魅了しつづけた彼女の輝かしい姿を、この機会に劇場の大スクリーンでしっかりと目に焼き付けてほしい。

文/久保田 和馬