婚約に沸くウィリアム王子の曽祖父ジョージ6世は悩み多き男だった|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
婚約に沸くウィリアム王子の曽祖父ジョージ6世は悩み多き男だった

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婚約に沸くウィリアム王子の曽祖父ジョージ6世は悩み多き男だった

主演のコリン・ファースがゴールデングローブ賞主演男優賞を獲得し、数々の映画賞レースを席巻している『英国王のスピーチ』(2月26日公開)。タイトルから予想できるとおり、本作の舞台は英国王室。折しも現在、ウィリアム王子の婚約で話題を振りまいているが、これまでにもダイアナ元妃の事故死やチャールズ皇太子の不倫など、多くのスキャンダルで世間を騒がせてきたのも知られるところだ。だが、そんな英国王室の歴史の陰に、この映画で描かれているような、一人の男の感動的な逸話があった。 

本作で焦点を当てているのは、エリザベス女王の父であり、ウィリアム王子にとっては曾祖父にあたるジョージ6世だ。第二次世界大戦で危機にさらされた国を支え抜き、国民に慕われた人物だが、そこに至るまでには様々な困難があったようだ。幼少の頃から吃音に悩まされ、内気でひどいコンプレックスに苛まれていたという。何人もの医者にかかるものの、治療はうまくいかず、やがてオーストラリア人のスピーチ矯正専門家ライオネルに出会い、型破りな治療の中で根本的な問題である自身と向き合っていく。映画では、そんなジョージ6世の知られざる真実を、ライオネルやジョージの妻エリザベス(エリザベス女王の母親)ら、彼を取りまく人々との絆と共に綴っている。

実は王家の次男であったジョージ6世が王位を継承したのは、兄エドワード8世が、離婚歴のあるアメリカ人女性と恋に落ちて王位を捨てたというドラマチックな理由からだ。本当は王になりたくなかった男が、大きな葛藤を抱えながらも、自身と国民のために人間的な成長を遂げていく様は、王ではなく一人の人間として共感を誘う。本作を見れば、この人間味あふれる英国王室にますます注目したくなるに違いない。【トライワークス】

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