三谷幸喜監督、『記憶にございません!』を引っさげ「中井貴一を男にしてやってください!」と街頭演説
三谷幸喜監督、脚本の映画『記憶にございません!』(9月13日公開)の公開直前“最後のお願い”イベントが、9月5日に西武新宿pepe前広場で開催。主演の中井貴一、ディーン・フジオカ、小池栄子、三谷監督が、映画さながらの街頭演説を行った。三谷監督は、本作が今年度実写映画ナンバー1になった時の公約として「次の9作目に当たります映画の上映時に、ポップコーンを3%増量といたします」と公言して笑いを取った。
『記憶にございません!』はオールスターキャストによるポリティカルコメディ。演説中に石を投げられ、記憶を失った総理大臣・黒田啓介役を中井貴一が演じる。
中井は劇中同様に、高いバルコニーで街頭演説を行ったことについて「確かにこうやって上から話させていただくと、本当にそういう気持ち(政治家になれたような気分)になるんです。だから本当によろしくお願いします」と頭を下げた。
三谷監督は「中井さんが演じたのは、史上最悪のダメ総理なので、とにかく毒づいてくれと言いましたら、ぽんぽん『クソ野郎』というのが出てきました」と言うと、中井は慌てて「アドリブ部分もあります。三谷演出ですから」と苦笑い。小池も「私は記憶をなくす前の悪かった総理とは接していないので、テレビスポットや試写で観てビックリしました」と中井が演じた総理の悪態ぶりに驚いたとか。
秘書役のディーンは「いま思い返すと、ありがたい日々でした。中井さんの隣に立たせていただいてるのは光栄だなと。もしかして、この方は、以前政治家だったんじゃないかと錯覚するくらい、感じ入るものがありました」と中井の総理ぶりに感動したそうだ。
最後に三谷は「主演俳優は中井貴一、すばらしい男です。彼のお芝居には嘘がない。中井の新しい代表作を作ろうじゃありませんか。どうか中井貴一を男にしてやってください!」と力強く演説すると、会場は割れんばかりの拍手に包まれた。
取材・文/山崎 伸子