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『英国王のスピーチ』がベルリン国際映画祭で公式上映

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『英国王のスピーチ』がベルリン国際映画祭で公式上映

現地時間2月16日、ベルリン国際映画祭のハイライトを飾るベルリナーレ・スペシャル・ガーラ作品として招待された『英国王のスピーチ』(2月26日公開)の公式上映が行われた。

アカデミー賞の発表を直前に控え、チケットは即時完売。上映に先立って行われた記者会見では1時間前からジャーナリストが列を作って並ぶなど、異例の注目度の高さをうかがわせ、現地での人気も最高潮に達していた。記者会見に参加したのはトム・フーパー監督とコリン・ファース、ヘレナ・ボナム=カーターの3人。監督がその場を代表して発言し、「アカデミー賞は伝統のある素晴らしい行事であり、それにノミネートされるということはとても光栄です。でも可能性があるなんてフリはできない」と交わし、笑いを誘った。

実話でもあることから、困難となった役作りに関してコリン・ファースは、「脚本家も実際に吃音に悩んだ経験があって、彼から多くを教えてもらったが、吃音をマスターするだけでは十分ではなかった」と、内面的に葛藤や苦悩を抱えるジョージ6世を表現したことを話した。また、役の後遺症について、「さらにスピーチが苦手になった」と笑った。英国王室に関する考えは変わったか?の問いには「この映画がきっかけでジョージ6世の多くを知り、王室というよりは彼個人に対して尊敬を感じる」と答えた。

これまで女王の役を数多く演じたヘレナ・ボナム=カーターは、「女王の気分は悪くないわね(笑)。役柄によって演じ方も異なるので、女王と一括りに考えたことはないわ。私もこの役をきっかけに今まで知らなかったジョージ6世とエリザベスの人となりについて学ぶことができた」と語った。

ジョージ6世役にコリン・ファースを抜擢したことについて聞かれたトム・フーパー監督は、「コリンは素晴らしい俳優で、子供から90歳のお年寄りまで世界中の観客の気持ちをつかむことができる。キャラクターのことを本当に理解し、愛情を持ちながらも自己憐憫やオーバーアクティングに陥ることなく、的確に演じられる才能にあふれた俳優」と絶賛した。

会見は、映画の上映同様に満場の拍手に包まれて終わった。『英国王のスピーチ』と『ソーシャル・ネットワーク』(公開中)の一騎打ち模様となっているアカデミー賞授賞式は現地時間2月27日に迫っている。受賞結果に是非とも注目してもらいたい。【Movie Walker】

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