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“ミゼラブル(悲惨)”な世界を描く衝撃作『レ・ミゼラブル』日本版予告編が解禁

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“ミゼラブル(悲惨)”な世界を描く衝撃作『レ・ミゼラブル』日本版予告編が解禁

本年度のカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した話題のフランス映画『レ・ミゼラブル』が2020年2月28日(金)より公開される。このたび、緊張感あふれる日本版予告編が解禁となった。

ヴィクトル・ユゴーの傑作「レ・ミゼラブル」で知られ、現在は犯罪多発地区の一部となっているパリ郊外のモンフェルメイユを舞台にした本作。権力者によって抑圧されている弱者と社会で居場所を失った人々、まさに“ミゼラブル(悲惨)”な世界の現状を反映し、現代が抱える闇をリアルに描いた衝撃作となっている。

モンフェルメイユの警察署の犯罪防止班に配属された地方出身のステファン(ダミアン・ボナール)。いまや移民や低所得者が多く住む危険な犯罪地域と化していたモンフェルメイユで、仲間と共にパトロールをするうちステファンは複数のグループ同士が緊張関係にあることを察知する。そんなある日、少年が引き起こした些細な出来事が大きな騒動へと発展し、事態は取り返しのつかない方向へと進み始める…。

本作の監督と脚本を務めたのは、モンフェルメイユで生まれ育ち現在もその地に暮らす新鋭ラジ・リ監督。本作が初長編監督作品ながら、自身がこの街で体験してきた出来事を圧倒的な緊迫感とスタイリッシュな映像で描ききり、本国フランスでは公開からわずか17日で同国の観客動員数100万人を突破。マクロン大統領も本作を鑑賞し、政府に「映画の舞台となった地域の生活条件を改善するためのアイデアを直ちに見つけて行動を起こす」よう求めたという。

このたび解禁された日本版予告編では、ひとりの少年の些細ないたずらが、それまで均衡を保っていた街のグループ同士の対立の引き金となり、次第にステファンたち自身が窮地に追い込まれていく様子が捉えられている。「怒ることでしか表現する方法がない」という警官に向けられるショッキングなセリフなど、まさに“ミゼラブル”なこの街の様相が圧倒的な緊迫感と躍動感をもってスタイリッシュに描かれる。

またあわせて解禁されたビジュアルでは、凱旋門の前に集った大勢の市民がサッカーワールドカップでフランス代表の優勝に歓喜する、映画のオープニングにして群衆のパワーを感じさせる印象的なシーンを表現。

第92回アカデミー賞国際長編映画賞のノミネート前の最終候補となるショートリスト入りも果たし、各国の映画祭や賞レースを席巻中の本作。リアルな実情を描いた、まさに“世界の縮図”ともいえる衝撃の話題作にさらに注目が集まる。

文/富塚 沙羅



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