久石譲が映画と音楽のコラボチャリティ公演開催！収益金で楽器を贈ることも決定

久石譲が東京、大阪、パリ、北京で東日本大震災の復興支援コンサートを行うことが決まった。スタジオジブリや北野武監督作品など、久石が手がけた映画音楽をそれぞれの映画のシーンを舞台後方に設置したスクリーンに上映しながら、総勢250人のオーケストラと合唱隊で奏でる豪華なコンサートになるそうだ。映像とのコラボレーションは、以前にスタジオジブリ作品で開催したことはあったが、他の作品を交えた全編、自身の映画音楽と、それらの映像だけで構成するコンサートは初めての試みとなる。

もともとは5月19日(木)にポーランド・クラクフで開催される映画音楽祭のオープニングで演奏を予定していたプログラムで、日本国内での公演予定はなかったが、4月末に気仙沼、陸前高田、大船渡を訪れ、このコンサートを復興支援公演として開催する決意をした。被災地を訪れる前は「音楽家は音楽で伝えれば良い」という考えだった久石だが、「空気感を伴ったその惨状の前で、自分のやろうとしていることは砂丘の一粒の砂にもならないことを実感した。しかし、立ち止まってはいけない。できることがある人はそれをやらなくてはいけない」と今回の開催に至った心境を吐露。被災地を訪れ、ピアノや楽器が流された現状を見た音楽家としての強い思いから、3ヶ国計4ヶ所で行われる公演の収益の全ては被災地の楽器を失った子供たちのために、楽器を贈ることに使うことも決まっている。

『もののけ姫』(97)のラストシーンのセリフ、「ともに生きよ」を引用し、久石は語る。「お互いの痛みを分かち合いながら、希望を持ってそれぞれの場所でしっかり行動せよ、という意味にも僕には取れる。僕は僕の場所でできることを精一杯行っていく覚悟である」。

久石譲の復興支援公演のチケットは、5月14日(土)よりいっせい発売される。【Movie Walker】