ルーナ・ラブグッド役 イヴァナ・リンチ インタビューPART4|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ルーナ・ラブグッド役 イヴァナ・リンチ インタビューPART4

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ルーナ・ラブグッド役 イヴァナ・リンチ インタビューPART4

――遂に父親に会ったのはどんな気分でしたか?

「とても嬉しかったわ、私の映画の父に会えて(笑)。彼については色々と聞いていて、キャスティングディレクターに『パーフェクトよ! 絶対、好きになるわよ』と言われていたの。ある日、私がスクリーンテストでいろんな衣装を試しに行った時、彼はラブグッド家の撮影をしていたの。で、中庭を横切った時にちょっと見えて、あ、あれがお父さんだわ!って。私、すっかり忘れていたのよ。彼はとっても良い人だったわ。心が狭くて、人を見下すような人じゃなくて、とてもリラックスしていて、気取ったところがなく、クールだったわ。ウェディンググシーンがあったんだけど、彼はできる限りラブグッド役でいようと協力してくれたの。というのは、一緒の撮影は2日間しかなかったんだけど、ダンスをするシーンがあって。原作に『ルーナはラックスパートを払いのけているかのように踊った』と書いてあったのを思い出したので自分なりにやってみたところ、デイヴィッド監督が私の提案を気に入ってくれて、色々とやったんだけど、彼も乗ってスピンまでしてくれたわ。とても素敵だった」

――ジョン・ハートと一緒のシーンがありますよね。いかがでしたか?

「ええ、地下室のシーンね。彼は以前から尊敬している俳優さんなの。最初にオリバンダーとして登場した時の、彼のあの目! ハリー・ポッターの俳優として今でも強く印象に残っている人で、というより、彼こそが『ハリー・ポッター』なの。オリバンダーなの。その彼に会えたのは素晴らしいことだった。彼は地下室の中に長くいたという設定なので、本当に衰弱した感じに見えた。彼と一緒のシーンがやれたのは良かったわ。彼の目とか柔らかい髪とか。彼には摩訶不思議な雰囲気があるのよ。素敵な人だったわ」

――あなたは役柄に対して、これまでとは違うアプローチをする必要がありましたか?

「ええ、5作目でもちょっとやったのよ。魔法省で死喰い人に対峙した時に、私は『ルーナったら何やってるのかしら?』と思ったことを憶えているわ。彼女は苦闘しているわけでも叫んでいるわけでもない。でも死にたくはない。今作では陰鬱な場面があるんだけど、彼女は『死んじゃったらどうしよう』『死にたくないわ』とかジタバタ思うタイプではなくて、物事が起きる時は起きる、と考えるタイプ。仲間が苦しんでいるのもわかっている。終わりの方の戦いのシーンで、ネビルと彼女の間に共感があるのかどうかわからないんだけど、終わり近くで死喰い人が『ヴォルデモートが勝ったようだ』と言って『誰か一緒にやる者はいないか』『勇敢な者はいないか』『闇の側に加わる者はいないか』と聞いた時に、ネビルが前に出て、闇の側に加わるのではなくて、彼らに立ち向かったの。『お前の名前は?』と聞かれて『ネビル・ロングボトムだ』と答えると、彼らみんなが大笑いするのよ。私は何かをするわけではないんだけど、ただ前に向かって走っていったの。止めようとして。私はちょっとアグレッシブにやったんだけど、デイヴィッドはそれを気に入ってくれたわ。彼女は仲間が危険にさらされるのが嫌なの。誰も死から救ってくれる人がいないのは嫌だったの。デイヴィッドは『彼女はハッピーじゃないんだよ』とずっと言っていたわ。ルーナは冷酷で憂鬱で暗い部分を見ているような人物ではないんだけど、私はただ絶望的な気持ちで、そこにいようと努めたわ」

――自身の役以外で最も好きなキャラクターは誰ですか? 

「ダンブルドア校長ね。愛してるわ」

――それはなぜですか?

「今、歳をとった人が好きと言おうとしてたところだった(笑)。とにかく好きなんだもの。なぜなら彼はすごく博識だけど、愉快な面も持ち併せているから。私、シリアスすぎる人って嫌いなの。知性があふれていても良いけど、物事には愉快な側面も必要でしょう? なかったらつまらない。彼は甘党で、レモンの砂糖漬けが好きだし、蛙チョコレートのおまけのカードにはボウリングと室内楽が好きと書いてある。そういう一種独特のひねりがある方が、かえってリアルだと思うの。ただオフィスでむっつりとして理論を考えているだけよりはね。知性とひねりのバランスが絶妙だと思う」

――『ハリー・ポッター』以前に演技の経験はありますか?

「全くなかったの。ただ『ハリー・ポッター』のファンだったの。そのお陰でこの役がもらえたんだけど。熱狂的なファンで本とか映画とかに夢中になっていたの。情熱的にね。時々、こんなに情熱を持てる役は他にあるのかしら?と思うことがあるわ。ルーナ役をもらった後、これからどうしたら良いんだろう。これ以上、大きな夢はもうないわ、とすら思ったもの。将来、また見つけられれば良いなと思っているけど」

――積極的にオーディションを受けて役を得ようとしていたのですか?

「大ファンだったから、ファンサイトをよくチェックしていたら、そこにルーナ・ラブグッドを一般公募すると書いてあったの。同時に、ただ何かが起るのを待っていただけでなく、13歳の時に友達と一緒にルーナのシーンを演じたテープを作ったのよ。それがとってもひどいもので。最近、父と私のベストフレンドふたりと一緒に見たんだけど、もうびっくり(笑)。作った時はとっても自慢の作品だったのに」

――ご両親はあなたのキャリアを喜んでいますか?

「とっても喜んでいるわ。母は私が傷ついて、『ハリー・ポッター』の映画を見られなくなって寂しがる姿を見たくなかったから、オーディションに行かせたくなかっただけなの。私があまりに『ハリー・ポッター』の虜になっていたから、誰か他の人がルーナの役をやるのを見るのは苦痛だろうと。でも、私は喜んでくれる家族を持ってラッキーだわ。私には妹がふたりと弟がいるんだけど、誰も私に焼きもちを焼いていないし。よく妹たちが私の生活にジェラシーを感じていないか聞かれるんだけど、全くそんなことはないわ。プレミアに来て、セレブスポッティングをしたり、5つ星ホテルに泊まったりするのを楽しんでいるし、応援してくれているわ」

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