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向井理、映画初主演作で“いい男オーラ”封印、ガチ泣き&満面の笑顔

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向井理、映画初主演作で“いい男オーラ”封印、ガチ泣き&満面の笑顔

向井理が、公開中の映画初主演作『僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in Cambodia.』でごく普通の大学生役に扮し、満面の笑みや、“ガチ泣き”など、生き生きとした表情を見せている。

本作は、現役大学生の実話を基にした物語。向井が演じたのは、カンボジアに小学校を建てるために、募金プロジェクトを立ち上げた医大生の葉田甲太役だ。当時医大生だった甲太が、ノリで初めたこの活動を通して、仲間たちと交流し、社会問題にぶち当たっていく姿は、大いに胸を打つ。実は、向井にとって、以前「世界ウルルン滞在記」に出演以来、“第二の家族の国”と呼んでいるカンボジアは特別な場所。また、実話の映画化ということで、一層思い入れも強かったに違いない。

向井といえば、近年は『BECK』(11)の平義行役や『Paradise Kiss』(11)の小泉譲二役、NHK「江 姫たちの戦国」の徳川秀忠役など、クールでオレ様的な男らしい役どころが多かったが、『僕たちは世界を変えることができない。~』では、“いい男オーラ”を抑え、素朴で、どちらかというと頼りない青年を演じている。でも、これがまた、たまらなく良いのだ。

メガホンをとったのは『バトル・ロワイヤルII[鎮魂歌]』(03)の深作健太監督。今回深作監督は、ライブ感を重視するためにドキュメンタリータッチで向井たちの自然な表情を切り取った。たとえば、ポル・ポト政権下の収容所だったツールスレン博物館に、向井たち俳優陣が順次見学に訪れたが、彼らのリアクションはリハーサルなしで、そのままカメラに収められている。また、案内役のコー・ブティは、実際に葉田甲太の現地ガイドを務めた人物で、ポル・ポト政府の弾圧で家族が犠牲になった被害者だ。彼が自分の話を激白するのを聞いた甲太が、大粒の涙を流すシーンが実に印象的だ。

本作には、これまで見たことのない向井のフレッシュな表情がむき出しにされている。彼のとびきりの笑顔や、“ガチの男泣き”のシーンには、胸を鷲づかみにされること請け合いだ。是非、映画を見て、向井理の新たな魅力を存分に味わって。【文/山崎伸子】

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