『カイジ2』主演の藤原竜也が明かす勝負に勝つ秘訣とは|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『カイジ2』主演の藤原竜也が明かす勝負に勝つ秘訣とは

インタビュー

『カイジ2』主演の藤原竜也が明かす勝負に勝つ秘訣とは

2009年に公開され、大ヒットを記録した『カイジ 人生逆転ゲーム』。あれから2年、いよいよ続編となる『カイジ2 人生奪回ゲーム』(11月5日公開)でカイジが帰って来る! そこで前作に引き続き、ダメ男・伊藤カイジを演じた藤原竜也と、メガホンを取った佐藤東弥監督にインタビュー。撮影時のエピソードを振り返りながら、作品への思いを語ってもらった。

前作で、帝愛グループとの激闘に勝利し、多額の借金を帳消しにしたカイジだが、本作では再び地下(強制労働施設)からのスタートとなる。これには藤原竜也も「ダメにダメを重ねてるよね」と笑いながらも、「でも、自分を犠牲にしてでも仲間を救おうとする強さや優しさがあるから憎めないんだよね」と言葉を続ける。そう、今回、カイジの背中を押すのは、外でもない仲間たち。カイジは仲間たちの希望を胸に、当たれば10億円以上を稼ぐことができる難攻不落のモンスターマシーン“沼”に挑んでいくのだから。

このモンスターマシーン“沼”が登場する「欲望の沼」シリーズは、福本伸行が描く原作コミックの中でも人気が高いエピソード。これには藤原も「嬉しかった」と明かす。だが、演者としては「大変だった」とも。「福本先生が創り出す世界観は、言葉一つとっても、独特で非日常的なんです。それにね、何の感情も持たないパチンコ台相手に『俺の全てをかけて』なんてセリフを言うんですから、つくづく俳優って仕事は大変だと思いましたね」。

とはいえ、佐藤東弥監督が「俳優たちがリアルに体感できる、感情を引き出すことができるようなセットを」と、細部にまでこだわった裏カジノのセットには、藤原も「随分助けられた」と話す。5mを優に超えるモンスターマシーン“沼”をはじめ、ライオンも利根川(香川照之)がばらまく札(500万円)も、全部本物。なかでも、藤原の心をざわつかせたのが“沼”で、実際対峙した藤原はその感想を「ものすごい迫力だし、格好良い! だって1球4000円だよ。出れば13億だ!」と興奮気味に語り出した。「でも、これがなっかなか攻略できないんだよね。撮影中は『まだ攻略できない』『今日もダメだった』『ここまでやってもまだ出ない』。(しびれを切らした)照明部のスタッフさんから『そろそろ出してくださいよー』って言われるんだけど、『だから、まだ出ないんだよ(笑)』って。“沼”のシーンだけで、25日ぐらいかかってるから、(出なくてヤキモキするリアクションは)湧き上がった感情がストレートに出てますね」と明かす。監督曰く「この結末後に見せる藤原の表情が最高!」とのことなので、結末も含めスクリーンでしっかり確かめてほしい。

そんな監督がアピールするのは「吉高由里子演じる裕美の父親(光石研)が、前作でカイジにあるものを託すんですけど、そこで投げかけた答えが本作のドラマの一つになっているし。結構、細かいところで前作と同じところを使ったり、『なるほど』と思うような人物が登場しているので、そういう楽しみ方もできるんじゃないかな」という、続編ならではの楽しみ方だ。もちろん、本作だけでも十分楽しめるので心配は無用!

インタビュー中、ギャンブル好きな一面ものぞかせていた藤原に、勝負に勝つ秘訣を聞くと「勢いです! どうしようかなと迷った時は、勢いでパッとやっちゃう。失敗することもあるかもしれないけど、やらなきゃ成功はつかめないから」という答えが返ってきた。そして、カイジには「強い思いがある」とも。「どんなにどん底に落ちても、カイジには『勝ち上がりたい』とか『仲間を救う』って強い思いがある。だから、その思いが“ざわざわ”と集まるし、成功へと導いてくれるんじゃないかな」。

最後に藤原が「完成した作品を見た時に、少しの“頑張るぞ”という気持ちと一緒に背中を押された感じがしたんですね」と語った『カイジ2 人生奪回ゲーム』。巨大な組織にも、陥れようとする悪党たちにも屈せず挑んだ、勝ち負けを超えたカイジたちの大勝負の行方を心行くまで楽しんでもらいたい。【取材・文/大西愛】

作品情報へ