お洒落好き必見! 1960年代の文化を牽引したカリスマ、故ヴィダル・サスーンって?|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
お洒落好き必見! 1960年代の文化を牽引したカリスマ、故ヴィダル・サスーンって?

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お洒落好き必見! 1960年代の文化を牽引したカリスマ、故ヴィダル・サスーンって?

先日、5月9日(現地時間)に死去した世界的なヘアスタイリスト、ヴィダル・サスーン。彼の名を冠したシャンプーやコンディショナーといったヘアケア商品があまりに有名なため、ひょっとしたら訃報に接するまで、実在のヘアスタイリストの名前であることを知らない人も多かったのではないだろうか? そんな、これまでほとんど明かされてこなかったヴィダル・サスーンの生涯を追ったドキュメンタリー映画『ヴィダル・サスーン』が5月26日(土)より公開される。

1928年、ユダヤ人の両親のもとに生まれたヴィダル・サスーンは、ロンドンの孤児院で幼少期を過ごしている。その後、抗ファシズムの民兵組織やイスラエル国防軍に参加するなど波乱に満ちた青年期を送った彼は、1963年にサスーン・カットと呼ばれる幾何学的なヘアスタイルを生み出して一世を風靡することになるのだ。1960年代のいわゆるスウィンギング・ロンドンのシーンを牽引した彼の名声は「どんな斬新なヘアスタイルを作っても、既にヴィダルがやっている」と言われるまでに高まっていく。

本作は、そんな彼の知られざる素顔と波乱の生涯を、生前のヴィダル本人へのインタビューなどを通じてあぶり出そうとする試みだ。ヴィダル・サスーンのヘアケア商品を日常的に使っている人も、いかにその文化的な出自に関して知らずにいたか、気づかされることになるだろう。詳しくは劇場で確認していただきたいが、ファッション界のカリスマとして君臨した男が孤児院育ちで、しかも兵士として戦争に参加した経験まであったという事実だけでも、かなり意外な感じがするのではないだろうか。

ハサミ一本で世界を変えた男、ヴィダル・サスーン。日本公開前の死が悔やまれるばかりだが、彼の功績を改めて振り返った本作は、ファッション全般や1960年代の文化に関心のある人にとっては必見の映画になるはずだ。【トライワークス】

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