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瀬戸内寂聴の「夏の終り」が満島ひかり主演で映画化! 三角関係におぼれる主人公に

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瀬戸内寂聴の「夏の終り」が満島ひかり主演で映画化! 三角関係におぼれる主人公に

瀬戸内寂聴が自身の体験を基に描いた私小説「夏の終り」が満島ひかり主演で映画化されることがわかった。満島は、妻子ある年上の男性作家と、年下の男性との三角関係におぼれる主人公・知子を演じる。共演は小林薫、綾野剛ほか。熊切和嘉監督がメガホンを握る。

原作は、瀬戸内寂聴が自身のセンセーショナルな体験を基に描き、女流文学賞受賞作を受賞、1966年の文庫本発売からこれまでに100万部を超えるロングセラー小説だ。過去、1963年に『みれん』のタイトルで映画化され、2005年にはフジテレビ系「瀬戸内寂聴 出家とは生きながら死ぬこと」でドラマ化された。今回の映画化について、瀬戸内は「『夏の終り』は、私の数ある作品の中で、最も好きな小説です。五十年前に書いた小説が、今でもロングセラーとして読み続けられているのは、この中に出てくる男や女の愛と恋の悩みや喜びが、今も若い人々の胸に生き続けているからでしょう」と思いを語った。

満島は、妻子ある不遇な作家との長年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされず、自身の女の業に苦悩しながらも、一途に独自の愛を生きようとする女性という難役を演じる。満島は「色っぽく、濃厚な脚本に出会いました」と脚本の印象を語り、「緊張しています。難しい、ああ、難しいと感じながらも、熊切監督の『良いっすねー』を聞いて終わる、一つ、一つのシーンが、どんどん愛しくなる毎日です。ほんと、映画って面白いです。小林さんの哀愁漂う深さと、綾野さんのみずみずしい鋭さ、スタッフたちのたくましい柔らかさと共に、花ざかりの女“知子”を、のびやかに生きていたいです」と意気込んでいる。

小林が演じるのは、知子を愛し、優しく見守りながらも妻とも別れられない、年上の男の寛容さとずるさを併せ持つ男・慎吾。今回の役を引き受けたきっかけを小林は「熊切さんから声がかかった時点で、即、やろうと」と明かすも、オファーを受けた際は「また、金がないんだろうなー」と感じたという。

知子を求め、嫉妬と孤独に苦しむ年下の男・涼太を演じる綾野は「熊切和嘉監督との初組み、満島ひかりさん、小林薫さんとの共演に興奮を隠せません」と喜びのコメントを寄せている。本作の舞台は東京だが、昭和30年代の街並みをロケセットで撮影するために、兵庫県の古き良き建物が残る加古川ほかで撮影を敢行。綾野は「古き良き場所での撮影。鼠の心臓から象の心臓へと心のささくれが落ち着きます。唯々、情緒ある佇まいで木下亮太という感情を愛情いっぱい生きさせていただきます」と心境を語った。

6月5日にクランクインした映画『夏の終り』は6月25日(月)にクランクアップ予定、2013年公開を目指す。【Movie Walker】

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