阿部サダヲが松たか子、田中麗奈ら妖艶な浴衣姿を前に「いやらしいことを考えた」とご満悦

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阿部サダヲが松たか子、田中麗奈ら妖艶な浴衣姿を前に「いやらしいことを考えた」とご満悦

『ゆれる』(06)、『ディアドクター』(09)の西川美和監督最新作『夢売るふたり』(9月8日公開)のヒット祈願イベントが8月27日、千代田区の神田明神で行われ、松たか子、阿部サダヲ、田中麗奈、鈴木砂羽、木村多江、そして西川美和監督が出席した。抜けるような夏空の下、艶やかな浴衣姿で参拝に臨んだ一同。浴衣は、西川監督がそれぞれの役柄をイメージしたカラーが用意されたといい、女性陣を目にした阿部は「神聖な場所で申し訳ないのですが、少しいやらしいことを考えたりしました(笑)。この写真、ほしいんですけど」とカメラマンに語りかけるなど、ご満悦の様子だった。

火事で全てを失ったことをきっかけに、結婚詐欺を始める夫婦を描いた物語。松と阿部の演じる夫婦の形、阿部にだまされる数々の女性たちから、男と女の不可解さが浮き彫りになる。とりわけ、女性を次々に虜にする阿部の“色気”が話題となっている。

阿部の魅力について、松は「自分の得意な分野をアピールしない人。やるなあって思う」、鈴木は「抱き上げたらスルッとどこかに行ってしまいそうな、得たいの知れない妖怪めいた魅力がある」、田中は「力が抜けているところが羨ましい」、木村は「映像に映ったり、声を聞いているうちに、セクシーな気がしてくる。この映画の涙を流すシーンでも、グッとさらに好きになった」と語るなど、女性陣がこぞって阿部を絶賛した。監督は「阿部さんは走る姿が美しい。小さな女の子って、走るのが速い男の子が好きじゃないですか。女性の間を駆け抜けていく阿部さんを見ていて、人生で初めて好きになった人を思い出すようだと感じていた」と、撮影を振り返りながら、監督ならではの視点で話してくれた。女性陣の意見に耳を傾けていた阿部は「この浴衣が買取になるくらい汗をかいている」とタジタジになり、会場の笑いを誘っていた。

また、人生においての“良縁”に質問が及ぶと、木村は「映像を始めたばかりの頃、監督がまだ大学生で、助監督をやられていた時に、撮影現場でご一緒したことがある。その時に『これから頑張りましょうね!』って話をして、こうやって15年経ってから、また出会えた。この縁を大事にしていきたいです」と、ふたりの思い出を明かしてくれた。監督も「もちろん覚えている。お互いぎゅうぎゅうのロケバスに乗って、映画の話をしていました」と目を細め、「作品を作るごとに、このキャストでなければ、こういう映画にならなかったと感じる。今回は完璧なパズルができあがった。皆さんとご一緒できたことが良縁です」と、充実の表情で語ってくれた。

監督が胸を張るように、松と阿部の演技合戦はもちろん、だまされる女性陣それぞれの熱演も、全てが見事なピースとなり、実に見ごたえがある。是非とも心揺さぶるラブストーリーをスクリーンで堪能してほしい。【取材・文/成田おり枝】

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