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『フランケンウィニー』ティム・バートン監督、白黒映像という意外な演出方法で観客に感動を

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『フランケンウィニー』ティム・バートン監督、白黒映像という意外な演出方法で観客に感動を

ティム・バートン監督が、自らの短編アニメーションを長編にリメイクした『フランケンウィニー』(公開中)。本作の公開に先駆けて行われた試写会には、8歳から62歳までの幅広い客層が来場。試写会上映後のアンケート調査では、作品への評価を星4つ以上(星5つ満点)をつけた人が来場者全体の過半数を占め、高評価を得た。

本作は、孤独な少年ヴィクターと、禁断の実験によってよみがえった愛犬スパーキーとのピュアな愛が、街中に大事件を巻き起こす、ちょっと奇妙で心沸き立つ冒険ファンタジー。特に「感動した」という声が最も多く、次いで「泣けた」という感想が寄せられた。「感動した」「泣けた」と答えた人に、その理由を聞くと、少年ヴィクターと愛犬スパーキーの固い絆に強く心打たれたという回答が多かった。

女性からは「互いに強く思い合っているのを感じたから」(20代)、「彼らの間に、主人とペットの関係だけではなく、家族だと言える存在となっているように感じたから」(30代)という意見が挙がり、また男性からは「ふたりの友情に感動した」(20代)、「ヴィクターのスパーキーに対しての愛情にこちらまで胸が締めつけられたり、じんわり温かくなり、自然に泣けて感動した」(30代)と、男女問わず感動できる作品だということがわかった。

このような回答が多く出たのは、ティム・バートン監督が意図して仕掛けた演出方法が見事に結果として現れたからではないかと思われる。ティム・バートン監督は「白黒で描くことで感情的なストーリーテリングやフィーリングが強調され、観客はヴィクターとスパーキーの心情をよりリアルに感じられるはずだ」と語っており、白黒映像という意外な演出方法で観客に感動を与えたのだ。

ほかにも、「動物の“生と死”を表現していたため、自分のペットと照らし合わせて見てしまった」(20代女性)、「主人公の愛犬に対する愛情が感じられ、自分も犬を飼っていることもあり、スパーキーが生き返るシーンはとても感動し、泣けた」(10代女性)という声もあり、ペットを飼った経験のある観客の中には、愛くるしいスパーキーの動作を見て、ついつい自分とペットとの思い出を重ねてしまった人もいたようだ。それもそのはず、本作はティム・バートンの幼少期の愛犬との記憶が原点となっていて、ティム・バートン自身も「これはとても私的な物語で、このプロジェクトには特別な愛着を感じているんだ」と語るほど、彼自身の強い思いが込められた作品になっていることがわかるだろう。【Movie Walker】

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