『カラカラ』舞台挨拶で工藤夕貴「ターニングポイントは自分で決められるもの」と充実の笑顔|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『カラカラ』舞台挨拶で工藤夕貴「ターニングポイントは自分で決められるもの」と充実の笑顔

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『カラカラ』舞台挨拶で工藤夕貴「ターニングポイントは自分で決められるもの」と充実の笑顔

『Keiko』(79)、『ケニー』(87)で知られるクロード・ガニオン監督最新作『カラカラ』の初日舞台挨拶が1月19日に新宿ピカデリーで開催され、クロード監督と主演の工藤夕貴、プロデューサーの宮平貴子が登壇。工藤は「私にとっても今までの作品とは違う作品。とても大事な映画です」と最高の笑顔を見せた。

本作の舞台は沖縄。元大学教授のカナダ人男性と、夫婦生活に疑問を感じ、満たされない生活を送る主婦との心の交流を、南国の風景と共に綴る“大人のためのロードムービー”だ。第36回モントリオール世界映画祭では見事、視点賞・観客賞のW受賞を果たしている。現在、沖縄在住のクロード監督は、満員の客席を見渡しながら、「いっぱいですね。嬉しいです」と流暢な日本語で挨拶。「撮りたかった映画が撮れた。映画を見たら、僕がどこまで沖縄を好きかわかってもらえると思う。僕は沖縄の生活が大好き。年齢に関係なく、コミュニティの中でみんなが自分の居場所を見つけている。これはとても大事なこと」と沖縄の魅力を語ってくれた。

不安や孤独を抱えた大人たちが新たな一歩を踏み出す姿を、味わい深く描いた本作。工藤は「自分らしく生きること、自分に嘘をつかないことが人を幸せにするんだと思った。ターニングポイントというのは、自分が決めた時にいつでも始められるものなんだと、温かいメッセージを伝えている」と、映画に込められた思いを語った。また、作中のアクションシーンを工藤の夫が担当しているといい、「たまたま、そんなことになってしまいました。海外の上映では、あのアクションシーンがやたらウケていて!すごく嬉しかったです」と照れ笑いを浮かべていた。

またこの日は、1月17日に誕生日を迎えた工藤を祝って、沖縄の三線の音色でバースデーソングを奏でるプレゼントが贈られた。会場も一緒になって歌を口ずさみ、突然のプレゼントに工藤は「やっとハタチになりました」と冗談を交えながらも、「こんなにたくさんの方の前で祝っていただいたのは、20歳になる前までのこと(笑)。本当に嬉しいです!ありがとうございます」と感激しきりだった。

最後に工藤は「大人の家出がテーマの映画です。人生につまずいている友達がいたら、『映画館にプチ家出しに行こうよ!』と連れ出してみてください。きっと人生の明るい側面が見えてくると思います」と会場に語りかけた。工藤は「年齢のことは記事に書かなくて良いですよ!」と言いながらも、終始、充実ぶりが伺えるような輝く笑顔を見せていた。年齢を重ねる喜びを伝える映画にぴったりの、温かな舞台挨拶となった。【取材・文/成田おり枝】

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