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『草原の椅子』舞台挨拶で佐藤浩市がGLAYの生演奏に感激!「優しいんだけれど強い歌」

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『草原の椅子』舞台挨拶で佐藤浩市がGLAYの生演奏に感激!「優しいんだけれど強い歌」

宮本輝の同名小説を映画化した『草原の椅子』(2月23日公開)の完成披露試写会が、2月6日に東京国際フォーラムで開催され、佐藤浩市、西村雅彦、吉瀬美智子、小池栄子、黒木華、成島出監督が登壇。主題歌「真昼の月の静けさに」を書き下ろしたGLAYも駆けつけ、生演奏を披露した。佐藤は「生きていくというイメージが強く前に出ていて、優しいんだけれど、強い歌」と感激の様子で感想を語った。

本作は、50歳で親友となった男ふたりと、辛い過去を胸に秘めた女性、そして育児放棄で心を閉ざした4歳の少年が、“世界最後の桃源郷”と呼ばれるパキスタンのフンザへの旅で、新たな一歩を踏み出していく姿を描くヒューマンドラマだ。友情や恋心など、様々な愛を表現する役に挑んだ佐藤は、「とにかく等身大に見えるように心がけた。人が一生懸命生きている様は、滑稽に見えるもの。そのおかしみを楽しんでもらえれば」と役柄への思いを吐露。佐藤演じる遠間と友情を育むことになる男を演じた西村は、「登場の仕方も唐突だし、なかなか共感できるところが少ない人物です。どうぞドン引き状態にならないで」と訴えて、会場の笑いを誘っていた。続けて「マイクを持つと力が入って、興奮しちゃう!自分だけが幸せだと思わないで!生きる希望を持ち帰ってもらえたらと思います!」と声高に叫んで、会場をさらなる爆笑の渦に巻き込んだ。

日本映画として初となるパキスタンでの長期ロケを敢行し、ヒマラヤ山脈や果てしなく広がる砂漠など、雄大な自然の風景を映し出す本作。吉瀬は「佐藤さんは、パキスタンに行ってからヒゲも伸びて、どんどんワイルドになっていく。40、50代の方々は虜になるはずです」と、フンザで見せる佐藤の魅力に太鼓判を押す。佐藤はフンザの思い出を、こう語った。「照明も全て落としてもらって、30分以上も星空を眺めていた。天の川がはっきりと見えて、1分間に1回流れ星が流れてくる。ロマンティックな夜でした」。一方の西村も「自然の持つ力強さ、優しさを実感した。皆さん、フンザに行ってください!今以上に優しい気持ちになるはずです!本物の自然と向き合って!」と、再び興奮気味に語っていた。

また「一音楽スタッフとして、良い仕事ができたと自負している」と胸を張ったのが、GLAYのTAKUROだ。TERUも「色々な人生がぶつかり合って、また歩んでいくというストーリーは、僕らも音楽で届けたいと思っているもの。今回の映画は、優しい気持ちになる機会を与えてくれる映画です」と作品に大いに感銘を受けた様子だった。

最後に佐藤は「生きていくことは大変でも、人生は捨てるにはあまりにももったいない。この映画では一歩踏み出すこと、それを押し付けがましくなく表現できたと思っています」と充実の表情で語ってくれた。温かな希望が沸き立つような『草原の椅子』。全ての世代に向けた人生賛歌となりそうだ。【取材・文/成田おり枝】

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