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アカデミー賞にノミネートされた子役俳優の現在は

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アカデミー賞にノミネートされた子役俳優の現在は

まもなく発表される第85回アカデミー賞。注目ポイントは色々あるが、なかでもノミネート発表時に話題となったのが、主演女優賞候補に『ハッシュパピー バスタブ島の少女』(4月20日公開)のクヮヴェンジャネ・ウォレスの名前が入っていたことだ。なぜかというと、撮影時の彼女の年齢がたった6歳、しかも演技の経験がなかったからである。

アカデミー賞の最年少受賞記録は『ペーパー・ムーン』(73)で第46回アカデミー助演女優賞を受賞したテイタム・オニールの10歳だが、この記録が塗り替えられるのかという面でも注目が集まっているのだ。ちなみに今回の主演女優賞は、エマニュエル・リヴァが対極となる史上最年長の85歳でノミネートされていることも興味深い。

これまでにも多くの子役、若手俳優がアカデミー賞にノミネートされてきたが、俳優としてのキャリアを見て、最も成功しているのはジョディ・フォスターだろう。『タクシードライバー』(76)で13歳の時にノミネートされ、天才子役として脚光を浴びた彼女だが、その後、『告発の行方』(88)、『羊たちの沈黙』(91)で見事にアカデミー賞を受賞、実力派女優に成長した。さらには監督も手がけるなど、ハリウッドでの地位を確固たるものにしている。

最近では『リトル・ミス・サンシャイン』(06)のアビゲイル・ブレスリンが、子役から若手実力派女優への道を歩んでいる。メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガーといったそうそうたるメンバーが共演する話題作『August:Osage County』など、続々と出演作品が決定している一番の注目株だ。

その他にも、『トゥルー・グリット』(10)のヘイリー・スタインフェルドも、着実にキャリアを築いているが、その一方で天才子役ともてはやされたものの、最近では影の薄いハーレイ・ジョエル・オスメントなど、子役からのイメージ脱却に苦しんでいる者たちがいるのも事実。

クヮヴェンジャネ・ウォレスの次回作は、ブラッド・ピットやマイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチら豪華俳優が共演する『Twelve Years a Slave』(全米公開日未定)が決まっており、今後さらに注目を浴びることは間違いない。彼女が大物女優へと化けるかどうか、その成長過程が楽しみだ。【トライワークス】

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