『アルゴ』は22、『ジャンゴ』は26ヶ所!今年の秀作は“編集ミス”が多発!?|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『アルゴ』は22、『ジャンゴ』は26ヶ所!今年の秀作は“編集ミス”が多発!?

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『アルゴ』は22、『ジャンゴ』は26ヶ所!今年の秀作は“編集ミス”が多発!?

第85回アカデミー賞で見事作品賞を受賞したのはベン・アフレック監督作『アルゴ』(12)だが、今年のノミネート作品は例年になく編集ミスが多いそうで、なんと『ジャンゴ 繋がれざる者』(3月1日公開)で26ヶ所、『アルゴ』にも22ヶ所の矛盾や編集ミスが見つかったという。

MovieMistakes.comのエディターがWENN.COMに明らかにしたもので、「例えばクエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』の時代設定は1858年秋から1859年の春までです。ラストシーンでジャンゴ(ジェミー・フォックス)がカルヴィン・J・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)が所有するCandyland(奴隷が働く農園)でダイナマイトを爆発させていますが、アルフレッド・ノーベルがダイナマイトを発明したのは1864年、特許権を得たのは1867年なので、この時代にはダイナマイトはありませんでした。またDr.キング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)が郡保安官を拳銃で撃つ場面では、シュルツの手とジャケットに血がついていたにもかかわらず、その後のシーンからは血が消えています」

「『アルゴ』の時代設定は1979年ですが、CIAトニー(ベン・アフレック)が身に着けていたロレックス シードウェラー ディープシーは2008年まで発売されていないので、当時は存在しないもの」だったという。

『レ・ミゼラブル』(公開中)は15ヶ所、『ゼロ・ダーク・サーティ』(公開中)では12ヶ所、『世界にひとつのプレイブック』(公開中)では9ヶ所、『リンカーン』(4月19日公開)では8ヶ所のミスが見つかっているそうだが、通常ならミスが多いはずのCG満載作品である『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』(公開中)は、なんと編集ミスが皆無だそうで、アン・リー監督が監督賞を受賞したのもうなずける。

「『レ・ミゼラブル』のコゼット(アマンダ・サイフリッド)の結婚式の直前のシーンで、コゼットの耳にイヤーピースが見えますし、『世界にひとつのプレイブック』で、出演者が着用しているフィラデルフィア・イーグルス(NFLチーム)のジャージは、この映画の時代設定となる2008年にはまだデザインされていないものだった」というから驚きだ。

これらは、いずれも映画の内容を損なう致命的なものではなく、また普通に見ていてもほとんど気がつく人はいないだろう。またダイナマイトのシーンなどは、タランティーノ監督から、「エンターテインメント映画だから意識してやったんだ」という声が聞こえてきそうだが、これから日本で公開が目白押しのアカデミー賞ノミネート作品を、ちょっと意識して見てみるのも楽しいかもしれない。【NY在住/JUNKO】

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