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周防正行監督がエンタメ回帰した新作のテーマは“舞妓”

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周防正行監督がエンタメ回帰した新作のテーマは“舞妓”

弱小相撲部員たちの奮闘を描いたスポ根コメディ『シコふんじゃった。』(91)、社交ダンスブームを巻き起こし、ハリウッドでもリメイクされた『Shall we ダンス?』(96)など、卓越した観察眼と徹底した取材で数々の名作を世に送り出してきた周防正行監督。彼の新作『舞妓はレディ』の製作が決定した。

近年、監督は痴漢冤罪事件がテーマの『それでもボクはやってない』(06)、終末医療の問題と男女の究極の愛を描いた『終の信託』(12)と、ややシリアスな作品が多かったが、本作は『Shall weダンス?』同様にエンタメ色が強い作品だ。京都・花街を舞台に、鹿児島生まれで津軽育ちの少女が、厳しい稽古にめげそうになりながらも美しい舞妓を目指して成長していく姿を描いている。

企画が立ち上がったのは20年前になる。当時、『シコふんじゃった。』に続く作品を作るべく“舞妓”に注目し祇園を中心に取材を進めていたが、監督のイメージにピタリとはまる女優が見つからずに中断。代わりに『Shall we ダンス?』が製作されたため、日の目を見ることがなかった幻の企画だった。

今回、監督のお眼鏡にかない、主役の春子役に大抜擢されたのは、鹿児島生まれの15歳、上白石萌音(かみしらいしもね)。舞妓の扮装テストや、歌、ダンス、芝居の実技選考などを経て800名の応募者から選ばれた彼女に、監督は「21世紀のオードリー・ヘップバーン」と期待を寄せる。

監督は本作について「和の伝統や日本の文化に現代の女の子がどう反応するかという話です。20年前、内容も決まってない中、タイトルだけ決めました。(『マイ・フェア・レディ』の)語呂合わせです。僕のこれまでの集大成で、笑いあり、涙あり、音楽的要素もありと、エンターテインメントというものにどっぷり浸かって作ってみようと思っています」とコメントしている。

「決まってから3、4ヶ月はドッキリかと思っていました」という上白石は「初めての主演で不安もありますが、素敵な舞妓姿を見せられるように、最後まで全力で頑張ります」と意気込む。

5月中旬にクランクインし、京都の花街を再現した特大オープンセットなどで撮影を行う。完成は2014年1月で、同年の公開を予定している。【Movie Walker】

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