『インポッシブル』鑑賞者の約51%が「自然の脅威を感じた」と回答|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『インポッシブル』鑑賞者の約51%が「自然の脅威を感じた」と回答

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『インポッシブル』鑑賞者の約51%が「自然の脅威を感じた」と回答

2004年のスマトラ沖地震に遭遇し、離れ離れになりながらも再会を信じて生き抜いたある家族とその周囲の人々の姿を描いた『インポッシブル』(公開中)。本作の公開に先駆け行われた試写会後のアンケートには男女計53名が回答。約51%が、作品を見て「自然の脅威を感じた」と回答し、一方で「助け合いについて考えた」(49%)、「人間の強さを感じた」(45%)、「家族の絆について考えた」(43%)という意見が寄せられた。

最も印象に残ったシーンには、約34%が津波の描写・シーンを、約15%がトム・ホランド演じるルーカスの成長を支持。フアン・アントニオ・バヨナ監督や、主人公のモデルとなったマリア・ベロン氏の望みにより、マリア氏が体験した出来事を事実に忠実に映像化した本作。やはり、実際に作品を見た観客からも、衝撃的な津波の描写に最も多くの声が寄せられました。恐ろしいほどの迫力で描かれる津波のシーンからは、“津波を描くことから逃げない”という製作陣の覚悟が伝わってくる。

「本作で誰に最も感情移入することができたか」という問いに対しては、全体の約70%の方が、長男ルーカス(トム・ホランド)と回答し、「絶望的な状況の中で、自分には何もできないという不安」(23歳・女性)、「家族と離れる恐怖」(22歳・男性)の中で、「助けたくても助けられないもどかしさ」(19歳・女性)、「家族を思う姿」(27歳・女性)に共感を集めた。

また、ナオミ・ワッツ演じる主人公マリアの姿には「子供のために生きようとする姿に共感した」(45歳・女性)などと、女性を中心に共感を呼んだ様子。「『インポッシブル(不可能)』というタイトルに込められたメッセージをどのように感じたか」という問いには、「家族の絆は何があっても壊せない」(23歳・女性)、「どんな状況においても、不可能なことはない」(40歳・女性)という声があった。本作を人にすすめるとしたら、全体の約34%が「助け合いの大切さを認識できる」、32%が「家族の絆を実感できる」と回答。

津波による被害を扱った作品だけに、「東日本大震災を思い出して辛かった」(20歳・女性)、「日本で公開するにはまだ早いかもしれない」(43歳・女性)、「日本で受け入れられるのか。公開が早すぎるのではないか」(25歳・男性)など、演出や描き方に対する率直な意見も多かったが、「津波の被害を多くの人に伝えることの意味は決して小さくないと感じた」(58歳・男性)、「東日本大震災を経験した日本人だからこそ、感じられることがある作品」(43歳・女性)、「ありがとう、と言いたくなる作品でした」(60歳・男性)など、本作を推薦する声もあがった。強大な自然の力の前で、人は何ができるのか。津波による凄惨な被害を逃げることなく切り取った本作。目を覆いたくなる描写の中先に、生命の輝きと、人と人とのつながりの温かさが描かれている。【Movie Walker】

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