渡辺大、岡田将生との乗馬シーンに大満足!同世代との共演は「僕のなかで大事な財産」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
渡辺大、岡田将生との乗馬シーンに大満足!同世代との共演は「僕のなかで大事な財産」

インタビュー

渡辺大、岡田将生との乗馬シーンに大満足!同世代との共演は「僕のなかで大事な財産」

「鴨川ホルモー」「プリンセス・トヨトミ」と、独自のワールドを展開する万城目学の同名小説を映画化した『偉大なる、しゅららぼん』(公開中)に出演している渡辺大。第24回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭のオープニング作品に選ばれた本作を引っさげ、夕張を訪れた渡辺に単独インタビュー。濱田岳や岡田将生との愉快な撮影秘話から、ゆうばり映画祭の印象まで、いろんな話を聞いた。

ゆうばり映画祭の心温まる歓迎ぶりを喜んだという渡辺。「夕張へ行ったのも、自分の出演作で映画祭に参加したのも今回が初めてで、僕自身が未知の世界だったので、ワクワクしました。最初に、沿道の方々が降ってくださる黄色い旗を見て、ちょっと東京とかの映画祭とは違う手作りの雰囲気を感じて感動しました。また、夕張メロン熊に、もうちょっと近寄りたかった。できれば噛まれたかったです(笑)」。

『偉大なる、しゅららぼん』は、琵琶湖のほとりに住み、不思議な力を授かる日出・本家の跡取り・ 淡十郎(濱田岳)と、彼のもとにやってきた日出涼介(岡田将生)が、一騒動を繰り広げる青春コメディ。渡辺は、淡十郎のライバル・棗広海(なつめひろみ)役に扮した。「岡田将生くん、濱田岳くんという今をきらめく人たちに対抗する役ってことで、ちょっと荷が重い感じがしましたが、今回のキャスティングには非常に感謝しています。僕はデビュー作も時代劇で、これまでは古風な作品が多かったから、現代劇は新鮮でしたし、昔の昭和の男という僕に寄せてくれているような役柄でもあったので」。

正統派二枚目である棗のナルシスティックなヘアスタイルもたまらない。「エクステとかも多少は足しましたが、あれだけ髪を伸ばしたのも初めてでした。典型的な二枚目ってことで、決めすぎて可笑しいくらいがちょうど良いかなという話になって。導入部分の登場の仕方もすごくて、監督に感謝してます(笑)。まあ、万城目さんの世界って、誰1人としてノーマルな人がいないので、みんなが個性を出そうと勝負してくれるから、楽しかったです」。

印象に残っているシーンは、涼介と棗が馬で疾走するシーンだ。「僕はプロフィール欄に“特技、乗馬”と書いていますが、乗馬シーンを撮影したのは今回が初めてでした。男2人で乗って、手を離して後ろを向いたりとか、かなり苦労しました(苦笑)。でも、いつかそういうシーンをやるためにと訓練してきたので、吹き替えなしでやれたのは良かったです。最初は、馬の調子がうまく乗らず、横位置で走ったのですが、そしたら馬に気合が入ってきて、もう1回、縦位置でやらせてくださいとお願いして、やらせてもらったんです。最終的にそれが使われたので、うれしかったです」。

濱田岳と共演した感想についても聞いた。「岳くんは僕よりも大人で、落ち着き方とかも淡十郎そのままなんです。僕は、どちらかというと、ちょっと頑張って棗役をやっていましたが、彼は大人の雰囲気をそのまま持ちながら演じていた点が素晴らしかった。どっちが年上なのかわかりゃしないなと。非常にかわいいけど、どっしりとしていて、すごい後輩だなと思いました」。

岡田将生については「かわいい。涼介そのままです。誰も遠慮しないで彼をイジりまくっていました(笑)。でも、ボコボコに言っても岡田君だからOK、涼介だからOKって感じで、そういう役回りが歯車のように噛み合っていました。その時は、キャスティングって大事だなと改めて思いましたね。もちろん、役にアプローチすることも大事だけど、あらかじめ合うようなピースを作って、こういうことをやってほしいという明確な意図が、何も言わずに伝わる点は良かったなと。ちょっと遠慮するということが一切なく、みんな無茶苦茶やっていました。でも、万城目さんの世界は、そうしないと成立しなかったですし。最高の現場でしたね」。

現場は、和気あいあいとした雰囲気だったようだ。「同世代でお互いに仕事を真面目に一生懸命やって、終わったらふざけ合えるということ自体、僕のなかで大事な財産になった気がします。1つの作品が終わったから終わりじゃなくて、また、このメンバーでこういうことができないかなと考えたりする、そういう人たちに出会えたことがうれしかったです」。

最後に「シンプルだけど、非常に楽しめる、エンターテインメント性の強い作品」と力強くアピールしてくれた渡辺大。人気俳優陣が、それぞれにディープな個性を炸裂し合った『偉大なる、しゅららぼん』は、まさに“役者が揃った!”という手応えを感じる痛快な娯楽映画となった。【取材・文/山崎伸子】

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