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GACKTがマリウス葉の王子様役を絶賛「あれこそ王子。ボクは魔王」

インタビュー

GACKTがマリウス葉の王子様役を絶賛「あれこそ王子。ボクは魔王」

2012年冬に放送されて話題を呼んだ連続ドラマの劇場版『悪夢ちゃん The 夢ovie』(5月3日公開)が登場した。主人公・彩未に扮する北川景子が、裏表のある性格をコミカルに表現するほか、ドラマに引き続き個性豊かなキャラクターが大集合。なかでも、ミュージシャン・GACKTの妙演に注目。主人公が夢のなかで作り上げた理想の王子様とミステリアスな研究者の二役を演じ分けており、観客を多いに楽しませてくれる。

他人の未来に起きる災難を予知夢として見ることができる“悪夢ちゃん”と、その悪夢を読み解くことができる教師・彩未が次々と起きる不可解な出来事を解決していく姿を描く本シリーズ。夢の謎に迫る物語だが、GACKTは「夢を題材にしたドラマって、今までになかったから、これは面白いと思った。台本を読んでいても毎回、『なるほどな』と感心していた」と、ドラマ出演を決めた当時を振り返る。

「自分の見る夢をコントロールできる」というGACKT。この現象は、“明晰夢”として本作にもしばしば登場するものだが、「ボクもいろいろと過去に明晰夢を見てきたけれど、そこにあまり解釈は求めていなかった。でも『悪夢ちゃん』の台本を読んでいると、見た夢にどういう意味があるのかとか、いろいろな解釈をしていくわけだよね。ボクが見た明晰夢も、こういう解釈ができるのかなとか考えると、また可能性や楽しみが増えたんだ」と、刺激を受けた部分もあったという。

本作で二役を演じ分けているGACKTだが、“夢王子”こと、彩未が夢見る理想の王子様役では思い切った演技を披露。白馬に乗って現れる、キラキラとしたスマイルの“ザ・王子様”に扮している。「監督に『シアトリカル(演劇的)にやりますよ』と話したら、『GACKTさんの思う通りに作ってください』と言われて(笑)。ものすごい、キラキラでしょう?でもボクは、王子というより、魔王なんだよね。本当、正反対かも」とお茶目に笑う。

“ザ・王子様”だけに、彩未を軽々とお姫様抱っこするシーンもある。「あのシーンだけでも、リハーサルから60回くらいもやらされる時があって。もう、トレーニングか!あれが景子ちゃんで良かった。景子ちゃんは軽いから」と苦笑い。共演の北川については、「ドラマ版を経て、よく話をするようになって仲良くなったから、その雰囲気が映画にも出ているんじゃないかな。ドラマの最初は、探り探りのところがあったから。景子ちゃんは、意志がはっきりとしているし、段取りも良い。彩未役はセリフの多い役だけれど、あれだけの量のセリフを、毎回よく決めてくるなと感心する。本当にすごかった」と、その女優魂に感心しきりだ。

劇場版では、新キャラクターもお目見え。Sexy Zoneのマリウス葉が“少年夢王子”役を演じることでも話題だ。王子様が2人に増えたが、GACKTは「いいよね、キラキラしていたね。あれこそ王子だな」とマリウスの王子様っぷりを絶賛。続けて、「ボクの夢王子役は、邪気や覇道が出ちゃっているし(笑)。背中から危ない羽が生えているよ」と、楽しそうに話してくれた。

壮大なCGやコミカルな人物描写など、エンタテインメント性も十分。夢を通して自身の心と向き合うきっかけをくれる、ストーリー性も人気の秘訣。親と子の問に潜む問題や、子供の心理にも迫り、幅広い層から支持を集めている。「ハードルは、高めに作ってある」とGACKT。「難しい単語も出てくるけれど、それでも子供たちが支持をしてくれた。つまり、大人が思っているよりも、子供たちは理解力が高い。感覚的に大事なことをつかんでいるんだ。映画にも、夢は自分で作って、自分で叶えていくものという大切なメッセージが込められている」と、力強く語る。

未来を見つめる思春期の輝きと、心をよぎる不安。それらを見事にすくいとり、ドキドキワクワクのエンタテインメントに仕上がった本作。GACKTとマリウス葉の“王子様対決”も楽しみに、是非とも劇場に足を運んでみてほしい。【取材・文/成田おり枝】

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