有村架純と松坂桃李が、思春期を振り返る!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
有村架純と松坂桃李が、思春期を振り返る!

インタビュー

有村架純と松坂桃李が、思春期を振り返る!

“Kawaiiカルチャー”の第一人者である増田セバスチャンの映画初監督作は、極彩色のミュージカルファンタジー『くるみ割り人形』(11月29日公開)。本作でアフレコを務めた有村架純と松坂桃李にインタビュー。完成した作品を見て、心がときめいたという2人に、アフレコの裏話や『くるみ割り人形』の魅力について語ってもらった。

大切なくるみ割り人形をネズミにさらわれてしまった少女クララ。彼女はくるみ割り人形を取り戻そうとして、人形の国に迷い込んでしまい、大奮闘していく。クララの声を有村が、クララが慕うフランツとフリッツ、2人の声を松坂が演じた。

まずは、完成した映画を見た感想から。有村は「1人の少女が旅をして、愛というものを知り、大人の女性へと変わっていく。自分がクララ役を演じているので、まだあまり客観的には見れていませんが、クララが大人への階段を上る過程みたいなものがすごく良いなあと思いました」と感激したそう。松坂も「台本を読んでいたのでストーリーをわかってはいるんですが、何か気持ちが温かくなりました。作品の力強さを感じました」と、興奮気味に語ってくれた。

有村は、『思い出のマーニー』(14)に続いて、アフレコは2度目となったが、かなり苦戦を強いられたそうだ。「2時間くらいリハーサルをしました。私がイメージしていたのは、ちょっと品のあるお嬢様という感じでしたが、実際に監督が想像していたのは、甘えん坊な少女でした。自分のテンションを2、3倍上げてやりましたが、難しかったです。映画ではなく、舞台をやっているような感じでオーバーにやってほしいとも言われました」。

松坂もうなずきながら「僕も年齢差を埋めるようにやっていった感じがします」と言う。「監督から『もう少し高めで、トーンを上げて』とよく言われ、帳尻を合わせつつ、やっていきました。『どこか洗練されていて、頼れるような人であってほしい』とも言われましたね。映像の流れで見た時に良いものをはめるってことで、とにかくいろんなパターンの声を撮りました。そのこだわりはすごかったです」。

少女の心の揺らぎを繊細に投影している本作。2人にも、思春期の頃の自分を振り返ってもらった。松坂は「当時、周りの男の子たちもそうでしたが、悪い格好をするのが格好良いみたいな感じでした。親を邪険に扱ったりした時期があって、そういう不良っぽくしている自分が格好良いと思っていたんです。今思うと、本当に恥ずかしいんですが」と苦笑い。有村も「私も反抗期はありましたよ。あと、先輩に憧れたりして、文化祭で『格好良いね!』と、友達と言い合ったりしているのがすごく楽しかったです」と笑顔を見せる。

本作で、初共演となった2人だが、アフレコは別々で行った。松坂は有村に「映像で見ていて、一度はご一緒したいと思っていました。会う前の印象は、可愛らしい感じがありつつ、どこか1本芯が通っている女性なんだろうなと思っていました。完成版で声が入ったクララを見た時も、同じことを思いましたね。今度は生身で共演したいですね(笑)」とラブコール。

有村は松坂について「すごく真面目な印象がありました。私は、映画雑誌をよく読むんですが、お仕事に対して真摯に向き合っている方だなあと。また、顔や声って人柄が出るので、優しそうだなあとも思っていました。私もいつかお芝居でご一緒したいです」と語った。

くるみ割り人形を命懸けで救おうとするクララと、勇敢で凛としたフランツとフリッツ。有村架純と松坂桃李が演じた人形たちが織り成す、ピュアな物語を見れば、心がほんわかと温かいものに包まれた気分になれそう。増田セバスチャンが手掛けた、とびきりポップで、洒落たミュージカルファンタジー『くるみ割り人形』は、是非、アトラクション感覚で楽しみに行ってほしい。【取材・文/山崎伸子】

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