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松井&大矢がメンバー卒業に揺れるSKE48の現状を語る

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松井&大矢がメンバー卒業に揺れるSKE48の現状を語る

16thシングル「12月のカンガルー」でのセンター交代劇や、主要メンバーの相次ぐ卒業など、グループに大きな変化が訪れているSKE48。初となるドキュメンタリー映画『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』(2月27日公開)の公開に先駆けて、メンバーの松井玲奈と大矢真那にインタビューを行い、転換期を迎えるグループの“今”について聞いた。

そもそもSKE48は、AKB48の姉妹グループとして08年7月に名古屋市・栄に誕生した。当然、初期のメンバーたちはAKB48の存在を意識していたという。「『みんなでAKB48を追い越す』という目標を立てて進んできました。初期のメンバーはみんな同じ目標を持っていたと思います」と大矢は当時の思いを語る。

AKB48への複雑な感情を持ちつつも、個人としての目標は人それぞれ。歌もダンスも未経験で最後列からのスタートとなった松井にとっては「加入当時は、前に出ること、1つでもポジションを良くすること、そしてセンターに近づくこと」が一番の目標だったという。

だが、その目標も今日では変わりつつある。大矢は「6年経って今はどうなったかというと、『AKB48を追い越す』よりも『一緒に48グループを盛り上げよう』という雰囲気に変わってきた。そこから、『48グループ全体の中からSKE48が1つ飛び抜ける』という新しい目標ができたんです」とグループの変化を肌で感じているという。

松井個人の目標にも変化があった。「今はセンターに立ちたいとは思わないんです。逆にセンターに立てる子を作っていかないといけないし、そのために自分は一歩引かないといけないとも感じています。自分が前に出ることがすべてじゃなくて、他のメンバーにもっとチャンスを作って、支えていこうという気持ちになりました」。

そのようなグループの変化も、この6年間でいろいろな経験があったからこそ。大きなトピックとなったのは、2014年2月に発表された松井玲奈の乃木坂46兼任だろう。「乃木坂46に行くことで、『私はどうなっちゃうんだろう…』という不安もありました。でも、乃木坂46には移籍ではなく兼任で、SKE48だったのでほっとしたというか。引き続きSKE48として活動できるという喜びが大きかった記憶があります」と松井は振り返る。

一方、メンバーの兼任やグループ間の移籍を間近で見てきた大矢は「玲奈もそうですけど、兼任のメンバーに関しては単純に負担が2倍になるので心配になります。SKE48のことだけでも大変なはずなのに、兼任先グループの仕事も増えて、大丈夫かなと。でも、(木崎)ゆりあみたいにAKB48に移籍して活躍しているメンバーを見ると、素直な気持ちで送り出せますし、SKE48に移籍してきてグループを引っ張ってくれているメンバーたちもいる。結局、すべてSKE48にとってプラスになるんです」と振り返った。

この変化をポジティブにとらえるのが48グループの特徴かもしれない。「これが5人組のアイドルグループ、例えばももクロ(ももいろクローバーZ)にエビ中(私立恵比寿中学)のメンバーが入ることになったら、ものすごい騒動じゃないですか(笑)」と語る松井だが、「48グループではそういうこともあり得るので、それを受け入れながら新しいメンバーで新しいSKE48を作らないといけないと思っています。移籍や卒業によって居なくなったメンバーの穴は大きいですけど、その状況も含めて楽しんでもらえるようなグループにならないとこの先は続いていかないだろうと思いますし、埋めていかないと前に進めないですね」とメンバーの移籍や卒業に対しても前向きだ。

グループを初期から支えてきた中西優香と佐藤実絵子の3月いっぱいでの卒業をはじめ、SKE48は大きな岐路を迎えようとしている。このことに対して松井は「2人は『自分たちが卒業することは最終手段』と言っていました。そういう状況になってきていることを後輩メンバーにも分かって欲しいなと思うし、2人はそれを後輩に伝えながら卒業までに何かを残そうとしてくれている。私たちも、ちゃんと2人の気持ちを汲み取って、グループをもっと活性化して、さらに飛躍していかないといけない」と力強いコメントを残した。

大矢も「にしし(中西優香)と姉さん(佐藤実絵子)が本当に卒業するんだ…と最近やっと実感が出てきました。それと同時に、2人が卒業するのに今の勢いじゃダメだなという思いもあるんです。最近、後輩たちにも『2人が卒業した後はどうしよう』とか、『これからのSKE48をどうしていこう』とか、そういう会話が生まれ始めている。確かに転換期かもしれませんが、これからも何事にも手を抜かず、一生懸命みんなで乗り越えていきたいですね」と抱負を語った。

さまざまな努力の汗と涙が積み重ったSKE48の6年間を映し出す『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』。グループが岐路に立たされた今このタイミングで、彼女たちの6年間を振り返れば、SKE48への理解がより深まるはずだ。【取材・文/トライワークス】

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