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唐沢寿明、“日本のシンドラー”役に挑む

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唐沢寿明、“日本のシンドラー”役に挑む

唐沢寿明主演で、第二次世界大戦時に多くのユダヤ難民の命を救った外交官・杉原千畝の壮絶な生涯を描く『杉原千畝 スギハラチウネ』(12月5日公開)。5月19日にザ・リッツ・カールトン東京で製作報告会見が行われ、唐沢をはじめ、小雪、ボリス・スジック、アグニシュカ・グロコウスカ、チェリン・グラック監督が出席した。

杉浦氏は、リトアニア領事としてユダヤ難民にビザを発給し続け、6000人の命を救ったことで、「日本のシンドラー」と呼ばれている人物。本作では、これまでには語られていない彼のインテリジェンス・オフィサー(諜報外交官)としての側面にも迫っていく。

唐沢は「彼の名前や功績をより多くに知っていただきたいとの思いで、2か月、ポーランドで撮影をしておりました」と杉原氏への敬意を込めて演じたことを告白。「彼の誠実さや、寡黙であったことなどを頼りにした」と明かし、「同じ日本人として恥ずかしくないように演じようと思った」と力を込めていた。

ポーランドでの撮影については、「英語やポーランド語、日本語が飛び交う中、よくみんなひとつの方向に向かっているなと不思議でした」とにっこり。「めずらしく僕は、現場でもシリアスでしたからね。ボリスがチャーミングで、とにかくしゃべりまくってね」と共演者のボリスをからかい、ボリスは「集中しなければいけないところを邪魔してしまったかも。ごめんなさい」と茶目っ気たっぷりに謝るなど、チームワークも抜群の様子だ。

千畝の妻・幸子に扮するのが、小雪。小雪は「唐沢さんの忍耐力の強さには、改めて学ぶべきところがあった」と唐沢を信頼しきり。現在、第三子を妊娠中だが、演じる幸子も三人の子どもを育てた女性とのこと。三人の子どもの母親となることは「強くならざるをえないですけど」と苦笑いを見せ、「女優としても女性としても、いろいろな経験をさせていただくことはプラスになっている」とコメント。

「親になって初めて、人間にさせていただいているなと思う。自分一人で生きてきたような錯覚に陥りがちだけれど、親がいて周りがいて、苦労しながら、みんなの力を借りて生きてこられたんだなと痛感しています」と輝くような笑顔を見せていた。【取材・文/成田おり枝】

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