松坂桃李のオカマ姿にドキドキ!?峯田和伸&田口トモロヲが証言|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
松坂桃李のオカマ姿にドキドキ!?峯田和伸&田口トモロヲが証言

インタビュー

松坂桃李のオカマ姿にドキドキ!?峯田和伸&田口トモロヲが証言

ジョージ朝倉の人気コミックを田口トモロヲ監督で映画化した『ピース オブ ケイク』(9月5日)。多部未華子と綾野剛が織りなす不器用な恋愛ストーリーはもちろん、彼らを取り巻く個性的な面々が映画を一層、豊かなものにしている。そこで、松坂桃李、峯田和伸、田口監督を直撃。撮影中のエピソードを振り返ってもらった。

恋愛ベタの主人公・志乃(多部)が、隣人でバイト先の店長・京志郎(綾野)に恋に落ちることから始まるラブストーリー。恋愛に翻弄されまくる志乃の本音が炸裂し、共感度満点の恋愛映画に仕上がった。松坂が演じるのは志乃の親友の、“オカマの天ちゃん”役。イケメン俳優の松坂にとって、オカマ役は新境地だが、見事なハマりっぷりで観る者に新鮮な驚きを与えてくれる。

「天ちゃんとして現場に入るのは、毎日が楽しかった」と笑顔を見せる松坂。「この役をいただいてから、まずは美意識を高めようと思って。美肌パックを大量に買い込んで、ビタミンCを飲み始めたり。エステにも通いました」と役作りのスタートを述懐。「美意識から派生して、『天ちゃんってお肌がすごいきれいなんだ』というところから、天ちゃんの思考回路やいろいろなアンテナが出てくると思ったんです」と、天ちゃんの外見には、彼の内面が表れていると分析する。

峯田はそんな松坂を見て、「休憩時間に二人で弁当を食べていたんですが、やっぱり美肌パックとかをやった効果なんですかね。僕、すごいドキドキしてしまって、弁当が喉を通らなくて。かっこいいというかお美しくて、ドキドキしました」と、すっかりその女子力にノックアウトされてしまった様子。これには松坂も大爆笑だ。

また、ハラハラしたこととして、松坂は「監督がなかなかカットをかけてくれたなかったこと」と告白する。「台本の部分が終わっても、カットがかかるまでの余白が、なんだか他の人より長く感じたんです。多部ちゃんと木村(文乃)さんと僕でガールズトークをするシーンがあるんですが、なかなかカットがかからなくて。僕が話題を振っていく役割なんですが、カットがかからないので芝居を続けるじゃないですか。もう、その場で考えてしゃべっていることなので、内容がペラペラなんです(笑)。すると多部ちゃんも面白がって、その話に乗っかってくるし。ハラハラしました!」

すると田口監督は「出てくるなと思ったんです」とニッコリ。「ガールズトークの部分も含めて、『あ、この人は出てくる人だ』と思ったんです。泳がせると面白いことになるなと。すると次から次へと、役から離れずに、面白いことが出てくるので『カットできないな』と思って。楽しませていただきました」と松坂の天ちゃんを絶賛だ。

また、田口監督、峯田共に、松坂の人柄についても絶賛する。田口監督が「桃李くんは今回初めてご一緒したんだけれど、めちゃくちゃ性格が良いんですよ。以前、僕の知り合いの俳優さんとも、桃李くんの話題になって。その人がいた現場では、桃李くんのことを『ブッダ』と言っていたらしいんですね。その話を聞いて、『そうだよね』と納得して。本当に素直な方で驚きました」と、松坂を“ブッダ”と表現。峯田も「天孫降臨ですよね」と楽しそうに同意すると、松坂は「やめてくださいよ、ハードルが高くなるじゃないですか!」と恐縮しきりだった。

一方、峯田が演じるのは、天ちゃんも所属する劇団「めばち娘」の座長・千葉役。峯田は「僕は普段バンドをやっていて、そこでリーダーという役目だったので、ちょっと千葉は自分にも近い部分があって」とシンパシーを感じる役柄だったと語る。「原作を読んだときも、千葉は面白くてかっこいいなと思っていて。こういうヤツになれればいいなと思って演じていました。つっけんどんなヤツですけど、劇団や愛するものがあって、それにのめり込むあまりに他のところが欠落しているような人。僕からすると、そういう人は大好きなんですよね」

個性的で大いに笑わせてくれながら、血肉の通った愛すべきキャラクターとなった天ちゃんと千葉。田口監督は「本作に登場するサブキャラクターの中でも、二人がかなり純度の高い役だと思います。それを実際に、とても純度の高い二人にやっていただけた。ものすごく助けられました」と松坂と峯田に感謝しきり。「最終的に天ちゃんの言葉、千葉の歌が志乃の背中を押すことになる。こんがらがってしまった人たちの中で、それをちゃんと身近で見守ってくれている人がいるということをきちんと表現してくれました」

数々の出会いを重ねて、人は愛を見つけていく。天ちゃんと千葉の姿からも、リアルな愛を感じられる素敵な恋愛映画となった。【取材・文/成田おり枝】

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