佐藤浩市、映画『64-ロクヨン-』イベントで群馬へ
横山秀夫のベストセラー小説を2部作として映画化したミステリー『64-ロクヨン-』の前編が5月7日(土)から、後編が6月11日(土)から公開される。4月17日に本作のヒット祈願が、群馬県の上野総社神社で開催され、佐藤浩市と、原作者の横山秀夫、群馬県のゆるキャラ、ぐんまちゃんが参加した。佐藤は、群馬への思い入れを語った後、「こういう時ですので、単純に我々のことだけではなく、九州の方々が一刻も早く日常を取り戻してくれるようにと思って、いま、この地におります」と熊本大地震の被災者への思いも口にした。
群馬県は、『64-ロクヨン-』のロケ地で、佐藤と横山がタッグを組んだテレビドラマ「クライマーズ・ハイ」の舞台でもあり、かつて横山が在籍していた上毛新聞社があるということで、主役の佐藤と原作者の横山が凱旋した。横山も「これ以上、悪いことが起きないようにと」と同じく、熊本大地震の被災者について触れた後「映画は大勢の人が関わっているので、みなさんの笑顔が広がるように」と祈りを込めた。
佐藤は、共にヒット祈願をしたぐんまちゃんに「ぐんまちゃんって、1人しかいないの?」と突っ込むと、少し戸惑うリアクションをしたぐんまちゃん。
佐藤は笑いながら「ごめんなさいね」とおちゃめに謝り「ぐんまちゃんは、意外とお耳が良くて、こっちがボソボソしゃべっても答えてくれるんです」とうれしそうに言うと、ぐんまちゃんも拍手をして喜んだ。
最後に、佐藤が『64-ロクヨン-』への熱い思いを口にした。「ある種、リアリズムとしての県警が描かれている。日本の縮図として表現したつもりというか、僕自身、そういうことを感じながらやらせていただきました。久々に、僕自身が身を削る思いでやらせていただいた作品です」。横山も「人間が結集してものを作ると、こんなにすごい映画が作れるんだと思いました」と、映画のクオリティに太鼓判を押した。
『64-ロクヨン-』は、わずか7日間しかなかった昭和64年に発生し、未だ未解決となっている少女誘拐殺人事件の解明に挑む警務部の広報官(佐藤浩市)と、彼を取り巻く人々のドラマが描かれる。【取材・文/山崎伸子】