ゴジラは元々タコだった!?『キングコング対ゴジラ』上映会で衝撃秘話|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ゴジラは元々タコだった!?『キングコング対ゴジラ』上映会で衝撃秘話

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ゴジラは元々タコだった!?『キングコング対ゴジラ』上映会で衝撃秘話

『ゴジラ』シリーズ初のカラー映画『キングコング対ゴジラ』(62)の完全版4Kデジタルリマスター版の上映会が、ゴジラヘッドで人気を博す聖地・TOHOシネマズ新宿で7月14日に開催(日本映画専門チャンネル主催)。上映前に、『ゴジラ』シリーズに出演した佐野史郎、最新作『シン・ゴジラ』(7月29日公開)の樋口真嗣監督、『キングコング対ゴジラ』の特撮に関わった中野昭慶監督によるトークイベントが開催された。

本作は、失われていた一部のフィルムが発見されてから修復され、この度4Kデジタルリマスター版として完全復活したということでファンは歓喜した。『ゴジラ』シリーズで『キングコング対ゴジラ』が一番好きだという樋口真嗣監督だが「僕、まだ産まれてませんでした」と笑う。中野監督は「え?そうなの」と驚く。

佐野が「巨大なタコが東京を襲うシーンがすごかったです」と言うと、中野監督は「なぜタコかというと、本当は最初、ゴジラではなくタコだったんです」と、驚嘆の製作秘話を明かす。「でも、円谷(英二特撮監督)さんが、タコは全部コマ撮りになるから時間がかかると。それで中に人間を入れたらどうかという話になった。人間なら両手両足が動かせるからね。それが今のゴジラになったんです」。

佐野が「この『ゴジラ』が、今後の怪獣映画の基本になっていきました。でも、あのタコの動きはすごい」とうなると、中野監督も「演出の妙ですね」とうれしそうにうなずく。「どうせ撮るなら本物をということで、生簀でタコを50~60匹飼った。それで活きのいいタコを撮るために、岬の生簀の横に小さいセットを作って、元気なのを撮ったんです」。

佐野が「その後、タコは刺し身にしました?」と尋ねると、中野監督は「はい。泊まってる宿の板さんにお渡しして、その晩はタコづくし。それから2日間タコを食わされて、そのおかげでタコがダメになりました。いまだに食えない」と苦笑い。

最後に中野監督は、一足先に『キングコング対ゴジラ』<完全版>4Kデジタルリマスター版を観た感想について「感動で目頭を押さえました。よくぞこれだけきれいな映像に……」と感激しきりだった。上映が始まると、会場からは拍手が上がり、場内のボルテージはさらにアップ。また、上映後も再び拍手喝采となり、中には「最高!」「すごいい!」「映像がきれい」と興奮した生の声もあちこちで聞こえてきた。改めて『ゴジラ』シリーズの根強い人気を感じ、『シン・ゴジラ』への期待度も高まった。【取材・文/山崎伸子】

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